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脳神経内科認知症

MCI

MCIとは?認知症との違いを知ろう

MCI(軽度認知障害)は、「認知症ではないけれど、年齢相応以上の物忘れがみられる状態」を指します。
日常生活はおおむね自立して送れているものの、「最近人の名前が出てこない」「物の置き場所を忘れる」などの軽い記憶のトラブルが目立つようになります。

MCIは、認知症の前段階ともいわれますが、必ずしもすべての人が認知症へ進行するわけではありません。
一定の割合で元の認知機能に戻る方もいることが、近年の研究で分かってきました。
大切なのは、早期に気づき、生活習慣や環境を見直すことです。

MCIのサインと診断:見逃さないで

MCIの代表的な症状には、次のようなものがあります。

  • 約束を忘れる、何度も同じ話をする
  • 物の名前や人の名前がすぐに出てこない
  • 興味・関心が薄れてきた
  • 日常の段取りや段階が苦手になってきた

これらの症状があっても、一人で外出したり、買い物ができたりと日常生活に大きな支障がない場合は、MCIの可能性があります。

病院では、**記憶テストや問診、脳画像検査(MRIなど)**を通じて、MCIと診断されることがあります。
当院では、認知機能の評価やCT・MRI・脳神経超音波を用いて、的確な診断と今後の方針を一緒に考えています。

MCIは予防・改善できる!今からできる対策

MCIは「予防」と「改善」が可能な状態です。
認知機能を保つために、以下の習慣が効果的とされています。

① 運動習慣を取り入れる

ウォーキングや体操などの軽い運動は、脳の血流を改善し、認知機能の維持に有効です。
とくに有酸素運動が効果的とされており、週に3回以上の実施がおすすめです。

② 社会参加を大切に

人との交流は、脳を刺激し認知機能の低下を防ぎます。
地域のサロン、ボランティア、趣味のグループなどに参加することが効果的です。

③ 脳を使う活動を増やす

パズル、読書、楽器演奏、料理などの「頭を使う活動」もおすすめです。
最近では「コグニサイズ」という運動と頭の体操を組み合わせた方法も注目されています。

④ 生活習慣病の管理

高血圧、糖尿病、脂質異常症、動脈硬化などはMCIや認知症のリスクを高めます。
これらの病気をしっかりと治療・コントロールすることも大切です。

まとめ:MCIは“気づいて対処”がカギ

MCIは「認知症の始まり」とも言われますが、早く気づいて行動すれば、進行を防いだり、回復の可能性もある状態です。
「最近少し物忘れが増えたかも…」と感じたら、早めにご相談ください。

【参考文献】

  • Petersen RC, et al. Mild cognitive impairment: clinical characterization and outcome. Arch Neurol. 1999 Mar;56(3):303-8.
  • 日本神経学会編『認知症疾患診療ガイドライン2021』
  • 中村祐・監修『MCI(軽度認知障害)を防ぐ生活習慣』NHK出版, 2023年

当院のご案内

那覇市の「シーサー通り内科リハビリクリニック」では、
MCI(軽度認知障害)や認知症の早期診断・予防・生活指導に力を入れています。

  • 脳神経専門医による診察
  • 脳の健康チェック(脳神経超音波・CT)
  • 運動・栄養・社会参加を重視した認知症予防プログラム
  • コグニサイズ、デイリーメモリー支援、生活習慣病の包括的管理

「最近、物忘れが気になる…」という方は、お気軽にご相談ください。
→ 詳しくは公式ホームページまで

この記事は、総合内科専門医・神経内科専門医・認知症専門医・動脈硬化専門医である筆者が責任を持って執筆・監修し、
内容の正確性を保証しています。