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【喫煙歴のある方は必読】肺がん検診に「低線量CT」が推奨されました!
2025年版肺がん検診ガイドライン改定!喫煙者に低線量CTが推奨される理由
【改定のポイント】喫煙者に「低線量CT検査」を推奨
2025年4月、国立がん研究センターは肺がん検診の新たな指針を発表しました。
ポイントは、喫煙歴のある50~74歳の方に「年1回の低線量CT検査」を推奨したことです。
これは、2006年以来およそ20年ぶりの大きな改定で、肺がんによる死亡率が明らかに減少するという科学的根拠に基づいています。
低線量CTとは、通常のCTより放射線量を抑えつつ、胸部の断面を詳細に撮影する方法です。
従来のレントゲンよりも、小さながんや重なって見えにくい部分も捉えることができます。
【検診対象の見直し】誰がどの検査を受けるべき?
今回の指針では、受診すべき検査の種類が年齢や喫煙歴によって細かく分類されました。
🔸喫煙歴のある方(50〜74歳)
- 低線量CT検査を年1回推奨
- あわせて禁煙指導も実施
- 「1日20本以上×30年以上」の喫煙歴がある方が対象
※加熱式たばこは1カートリッジ=1本として換算
🔸40〜49歳/75〜79歳の喫煙者
- 胸部レントゲン検査を推奨
- 痰(たん)検査は推奨されなくなりました(効果の裏付けが不十分なため)
🔸たばこを吸わない人や時々吸う人(40〜79歳)
- 従来どおり胸部レントゲン検査が推奨されます
- 低線量CTは死亡率減少の根拠が不十分なため、公的検診には非推奨(※希望者は自費での受診)
【低線量CTのメリット】早期発見と死亡率低下
がんセンターによると、欧米での大規模研究で、低線量CT検査によって肺がん死亡リスクが16%低下することが分かりました。
これは、通常の胸部レントゲンでは見つけにくい、以下のようながんを捉えられるためです。
- 心臓や骨に重なって見えにくい場所のがん
- 5mm以下の早期の小さながん
また、放射線量も通常のCT検査の約1/3〜1/7に抑えられており、健康被害のリスクは非常に低いとされています。
【まとめ】命を守るために今できること
肺がんは、日本人が最も多く亡くなっているがんです。
毎年およそ12万人が新たに診断され、約7万5千人が命を落としています。
喫煙者の肺がんリスクは、非喫煙者の約4倍にもなります。
今回の指針改定は、「肺がんを早期に見つけ、助かる命を増やす」ための大きな一歩です。
これを機に、喫煙者の方もそうでない方も、定期的な検診の重要性をぜひ見直してみてください。
【参考文献】
- 共同通信社「喫煙者は低線量CT推奨 肺がん検診指針を改定」(2025年4月25日配信)
- 国立がん研究センター:肺がん検診ガイドライン(2025年度版)
【当院でも対応可能です】
当院では、最新の低線量CT検査機器を導入しており、喫煙歴のある方への肺がん検診を実施しております。
また、禁煙外来や生活習慣病の相談も受け付けています。
気になる症状がある方や、検診をご希望の方は、お気軽にご相談ください。
シーサー通り内科リハビリクリニック(那覇市)
- 一般内科・脳神経内科・リハビリ科
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