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インフルエンザと新型コロナの同時流行に注意! 症状や対策を徹底比較
2025年の新型コロナとインフルエンザ:最新研究と同時流行への備え
2025年7月現在、新型コロナウイルス(COVID-19)とインフルエンザが、同時にじわじわと増えています。
コロナは発生当初(2019年)の姿から大きく変化し、オミクロン株以降もさまざまな変異を続けています。
最新の知見を踏まえ、二つのウイルスの違いと共通点を3つの視点から整理します。
【症状の違い:変化するコロナとインフルの特徴】
初期の新型コロナは、肺炎を起こしやすく重症化する傾向が強くありました。
2021年以降はオミクロン株などの変異株が登場し、上気道(鼻や喉)の症状が増えた一方、肺炎は減少傾向となりました。
インフルエンザはこれまでと同様、急な高熱・頭痛・全身の痛みが特徴です。
研究では次のような傾向が確認されています。
- コロナは時期や株によって症状が変わる
- 初期:肺炎・呼吸困難が目立つ
- オミクロン以降:喉の痛み・鼻水・軽症化
- インフルエンザは一貫して高熱・咳・全身症状が強い
- どちらも下痢などの消化器症状がみられる場合も
つまり、現在は「インフルとコロナの症状がますます似てきた」ことが特徴です。
自己判断は難しいため、PCRや抗原検査での確認が重要です。
【重症化リスクと医療負担:同時流行が問題に】
最新の大規模研究(Hanら,2025年)では、COVID-19はインフルエンザよりも重症化しやすい結果が出ています。
- 入院期間は平均3日長い
- 集中治療室(ICU)滞在も長い
- 人工呼吸器使用は約2倍
- 死亡率も約2倍
ただし、現在流行しているコロナの多くは以前より重症度が低い傾向もあります。
一方で、2025年の今、コロナとインフルが同時に流行しているため、医療機関への負担は非常に大きくなっています。イギリスの調査では、コロナとインフルに同時感染すると、死亡リスクが2倍以上になるという報告もあります。これから冬に向けてさらに感染者が増える可能性が高いため、予防と早期対応が非常に重要です。
【検査・対策:進化するウイルスにどう向き合うか】
新型コロナウイルスは2019年の武漢型から、アルファ・デルタ・オミクロンと変異を繰り返し、2025年もさまざまな亜系統が流行しています。
この変化に伴い、症状や感染力、ワクチンの効果も変わっています。
インフルエンザも同様に、毎年ウイルスが変化するため油断は禁物です。
対策のポイント
- 体調不良時は早めの医療機関受診
- ワクチン接種(コロナ・インフル両方)
- マスク・手洗い・換気の継続
- 高齢者や持病のある方は特に注意
まとめ
新型コロナウイルスは、発生から6年で大きく変異し、症状も感染力も当初とは違う姿を見せています。
2025年夏、コロナとインフルエンザが再び同時に増え始めており、両方の流行に備えることが求められます。
「どちらも大したことない」と油断せず、適切な検査・診断と感染対策を行いましょう。
早期診断と治療が、自分自身と家族を守る鍵です。
引用情報
Han Y, Guo J, Li X, Zhong Z.
Differences in clinical characteristics between coronavirus disease 2019 (COVID-19) and influenza: a systematic review and meta-analysis.
npj Primary Care Respiratory Medicine (2025) 35:8.
https://doi.org/10.1038/s41533-025-00414-0
