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一般内科消化器

血液検査でわかる肝硬変リスク:COREの見方・予防・病院受診のタイミング

【はじめに:肝臓は沈黙の臓器。早期に“将来リスク”を見える化】
肝臓は病気が進むまで自覚症状が目立ちません。だからこそ将来のリスクを
早めに把握し、生活習慣の見直しや適切な検査につなげることが重要です。
最近、血液検査の結果から「10年以内に肝硬変や肝がん等が起きる確率」を
推定する新しい指標CORE(Cirrhosis Outcome Risk Estimator)が報告され、
一次医療(かかりつけ)レベルでのスクリーニングに役立つ可能性が注目です。

【ポイント①:COREは何を見ている?キーワードはAST・ALT・γ-GTP】
COREは年齢・性別に加え、AST・ALT・γ-GTPという一般的な肝酵素の組み合わ
せから、10年以内に「肝硬変、肝がん、肝移植、肝関連死亡」などが起きる確率
(MALO=重大な肝イベント)を予測します。学術報告では約48万人の大規模
データで作成し、別の集団でも確かめられました。検査の入手性が高く、コスト
も抑えやすい点が特徴。従来のFIB-4(線維化の推定)より識別能が高いとされ、
10年AUCはCORE0.88、FIB-4は0.79と報告されています(AUC=予測精度の指標)。

【ポイント②:FIB-4との違いと活用の考え方】
FIB-4は肝線維化の“いま”を推定するのに有用ですが、将来のイベント発生確率
表示ではありません。COREは「何%の確率で10年以内に大きな肝の病気が起き
るか」をパーセンテージで示すため、患者さんと共有・理解しやすい利点があり
ます。研究では、同じ感度や特異度に合わせて比べてもCOREの方が効率よく“見
逃しを減らしつつ無駄な精密検査を抑える”可能性が示唆されています。閾値は
医療資源や方針で変わるため、医師と相談し段階的に追加検査を決めるのが安全。

【ポイント③:受診の目安とセルフケア(誰でも今日からできる対策)】
次のような方は、定期健診の肝酵素結果やCOREの活用を検討しましょう。①肥満
や2型糖尿病がある、②お酒の量が多い、③脂肪肝と言われた、④家族に肝疾患。
生活面では、体重の5〜10%減量、飲酒は「休肝日+適量管理」、バランス食と
有酸素運動+レジスタンス運動の併用、肝炎ウイルスのチェックが基本です。
健診でAST・ALT・γ-GTPが高めなら、早めに医療機関で再評価をご相談ください。

【まとめ:数字で“見える化”し、納得して一歩進む】
COREは「将来の肝トラブル発生確率」を見える化し、生活改善や追加検査の優先
度づけに役立つ新しい物差しです。気になる値が続く、脂肪肝がある、糖尿病や
高血圧など生活習慣病がある方は、放置せず“早めの相談・早めの対策”を。
当院でも健診データの解釈から追加検査の要否、生活指導まで丁寧に伴走します。

【引用情報】
・BMJ 2025「Use of new CORE risk score to predict 10 year risk of liver cirrhosis…」
https://www.bmj.com/content/390/bmj-2024-083182

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シーサー通り内科リハビリクリニック(那覇市)
一般内科/脳神経内科/リハビリ。脂肪肝・糖尿病など生活習慣病の総合管理、
肝機能の健診フォロー、胸部X線AI補助、CT・超音波、骨密度(DEXA)にも対応。
「健診の異常をどう活かすか?」を一緒に設計。初診・セカンドオピニオン歓迎。
公式サイト:HP https://www.shisa-clinic.com/