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パーキンソン病脳神経内科

パーキンソン病のやせ対策|食事・運動・受診の目安を沖縄県那覇市の神経内科専門医が解説

パーキンソン病というと、手のふるえや動きにくさがよく知られています。
しかし実際の診療では、「最近やせてきた」と相談される方も少なくありません。

年齢のせい、食事量の減少のせい、と考えられがちですが、
最近の研究からは、体のエネルギーの使い方そのものが変わっている
可能性が示されています。

この記事では、難しい専門用語をできるだけ使わず、
「なぜやせるのか」「何に気をつければいいのか」を解説します。

【パーキンソン病 体重減少:減っているのは筋肉より脂肪】
「体重が減る=筋肉が落ちている」と思う方は多いと思います。
ところが、詳しく体の中身を調べると、少し違う姿が見えてきます。

パーキンソン病の方では、体重やBMIが低いだけでなく、
体脂肪が特に少ない傾向があることが分かっています。

一方で、筋肉量は思ったほど減っていないケースもあります。
つまり、体重減少の中心は「脂肪が減ること」なのです。

脂肪は、体にとってのエネルギーの貯金のような存在です。
この貯金が減りすぎると、疲れやすさや体力低下につながります。

【ケトン体が高い理由:体が脂肪を燃やしやすくなる】
血液検査で「ケトン体が高い」と言われたことはありませんか。
ケトン体とは、体が脂肪を燃やしたときに作られる物質です。

通常は、体は糖を主なエネルギー源として使っています。
しかし糖がうまく使えない状態になると、
代わりに脂肪を燃やしてエネルギーを作るようになります。

パーキンソン病では、この脂肪を使うモード
体が傾きやすい可能性が示されています。

実際、やせている人ほどケトン体が高い傾向があり、
病気の進行とともに、その傾向が強くなることも分かっています。

これは「悪いこと」そのものではありませんが、
行き過ぎると体重減少が進みやすくなります。

【やせを防ぐ対策:食事・運動・受診のポイント】
体重が少しずつ減っている場合、まず大切なのは
「年のせい」と決めつけないことです。

ポイント1:体重と体の中身を確認する
体重だけでなく、脂肪や筋肉のバランスを見ることが重要です。
減っているのが脂肪中心なのかで、対策は変わります。

ポイント2:食事量より“エネルギー不足”に注意
量が食べられなくても、回数を増やすことで補えます。
ヨーグルト、卵、豆腐、チーズなどは取り入れやすい食品です。

ポイント3:食べにくさや便秘を見直す
飲み込みにくさ、胃の不快感、便秘、気分の落ち込みは、
知らないうちに食事量を減らします。

ポイント4:運動はやせすぎない工夫を
運動はとても大切ですが、体重が減り続ける場合は、
歩くだけでなく、リハビリや軽い筋トレで筋肉を守ります。

「ケトン体が高いから」と自己判断で糖質を極端に減らすのは、
かえってやせを進めることがあるため注意が必要です。

【お知らせ|那覇市・浦添市・沖縄県でパーキンソン病・体重減少にお悩みの方へ】

那覇市のシーサー通り内科リハビリクリニックでは、
脳神経内科とリハビリの両面から、
パーキンソン病の生活の困りごとをトータルにサポートしています。

「最近やせてきた」
「疲れやすくなった」
「食事が進まない」
「動きが遅くなった・歩きにくい」

このような変化は、パーキンソン病に伴う症状の可能性があります。

当院では、脳神経内科専門医による評価に加え、
リハビリ専門職と連携しながら、日常生活の質を高める支援を行っています。

■ 体重減少・食欲低下に対する評価と栄養アドバイス
■ 疲労感や活動量低下に対する生活指導
■ 歩行・バランス改善を目的とした専門リハビリ
■ 症状に応じた薬物療法と内服調整

「年齢のせいかな」と見過ごされがちな変化も、
早期の対応で生活の質を保つことが可能です。

那覇市・浦添市・沖縄県で
パーキンソン病や体重減少・食欲低下・疲れやすさにお困りの方は、
シーサー通り内科リハビリクリニックまでお気軽にご相談ください。

引用情報

  • Higashi A, Mizutani Y, Ohdake R, et al.
    Metabolic profiles associated with fat loss in Parkinson’s disease.
    Journal of Neurology, Neurosurgery & Psychiatry, 2025.
    https://doi.org/10.1136/jnnp-2025-336929