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夜間血圧120/70以上でリスク2倍?超高齢者の血圧管理の新常識
夜だけ血圧が高くなる
「夜間高血圧」をご存じでしょうか。
昼の血圧が正常でも、
寝ている間に上がるタイプです。
最近、日本の研究で、
80歳以上の方にとって
とても重要な結果が報告されました。
結論はシンプルです。
夜の血圧が高い人は、
将来の心臓や脳の病気、
そして死亡のリスクが約2倍でした。
しかも、昼の血圧とは
あまり関係がありませんでした。
今回は、この研究を
できるだけ分かりやすく
解説します。
【夜間高血圧とは:夜の血圧120/70が目安】
夜間高血圧とは、
寝ている間の血圧が
高い状態をいいます。
今回の研究では、
夜の血圧が
120/70mmHg以上
これを基準にしています。
昼間の基準は
135/85mmHg以上です。
ポイントはここです。
昼が正常でも、
夜だけ高い人が
たくさんいるのです。
実際、80歳以上の方の
**約半数(54%)**に
夜間高血圧がありました。
一方、昼間に高い人は
約34%でした。
つまり、
昼よりも夜に
問題が潜んでいる人が
多かったのです。
夜の血圧は、
外来では分かりません。
そこで使うのが
「24時間血圧計」です。
これは腕に装着して、
昼も夜も自動で測る機械です。
ABPM(エービーピーエム)と呼ばれますが、
難しく考える必要はありません。
「一日中測る血圧計」と
覚えていただければ十分です。
【研究結果:夜が高いとリスク2倍】
研究には
80歳以上の外来患者
485人が参加しました。
平均約4年間
追跡されました。
その間に、
心筋梗塞や脳卒中、
心臓病による死亡などが
72件起きました。
解析すると、
夜間高血圧がある人は、
これらのリスクが
約2.15倍でした。
重要なのは、
昼の血圧を
計算に入れても、
結果は変わらなかったことです。
つまり、
夜の血圧は
それだけで危険のサイン
ということです。
一方、昼間高血圧だけでは、
同じような関連は
見られませんでした。
「昼は正常だから安心」
そう言い切れないのが、
今回のメッセージです。
【なぜ夜が危ない?原因と対策】
夜は本来、
血圧が下がる時間帯です。
これを「ディッピング」と
呼びます。
しかし高齢になると、
この下がり方が
弱くなることがあります。
特に多い原因は
・塩分のとりすぎ
・睡眠不足
・睡眠時無呼吸症候群
・腎臓機能の低下
などです。
睡眠時無呼吸とは、
寝ている間に
呼吸が止まる病気です。
大きないびきや
日中の強い眠気が
ヒントになります。
対策は難しくありません。
まずは減塩です。
味噌汁を1日1杯減らす、
麺類のスープを残す、
漬物を減らす。
これだけでも
効果があります。
次に睡眠です。
いびきが強い方は
一度検査を
受ける価値があります。
そして、
家庭血圧を
朝と夜に測りましょう。
夜は就寝前に
座って1〜2分安静後に測ります。
記録を続けるだけで、
治療の精度が
大きく変わります。
薬の変更は
自己判断ではなく、
必ず主治医と相談してください。
80歳以上では、
下げすぎによる
ふらつきや転倒も問題です。
大切なのは
夜を意識した
安全な血圧管理です。
【まとめ:80歳以上こそ夜を見る】
今回の研究は、
「超高齢者でも
夜間高血圧は危険」
ということを
はっきり示しました。
昼が正常でも、
夜が120/70以上なら
注意が必要です。
血圧管理は
「昼だけ見る時代」から
「夜も見る時代」へ。
ぜひ一度、
ご自身やご家族の
夜の血圧を意識してみてください。
【当院からのご案内】
那覇市・浦添市・沖縄県で
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シーサー通り内科リハビリクリニックでは、
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脳卒中専門医・動脈硬化専門医がしっかり評価し、適切な予防法をご提案します。
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家庭血圧(自宅での血圧測定)の正しい測り方の指導や、
必要に応じて24時間血圧測定(ABPM)のご相談も可能です。
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このようなお悩みは、
詳しい評価により適切な管理につなげることが重要です。
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引用
Fujiwara T, Hoshide S, Kario K.
Nocturnal Hypertension and Prognosis in Patients of Very Advanced Age.
Hypertension. 2026;83(3).
https://www.ahajournals.org/doi/10.1161/HYPERTENSIONAHA.125.25199
