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一般内科循環器

牛乳は心臓にいい?乳製品と心血管疾患リスクを最新研究で解説

心臓や血管の病気(心血管疾患)は、
日本でも世界でも大きな健康課題です。

血圧、糖尿病、喫煙が有名ですが、
「毎日の食事」も強く関係します。

なかでも牛乳やヨーグルトなどの乳製品は、
体に良いのか悪いのか、意見が分かれがちです。

今回は、2025年の研究をもとに、
乳製品と心血管疾患の関係をやさしく整理します。

結論を先に言うと、
「牛乳は量より頻度が大事かもしれない」
という点がポイントです。

【キーワード:牛乳・心血管疾患・世界データ】

研究は何を調べた?世界と個人の両方で確認

この研究は、二つの視点で検討しています。
一つは「世界全体」のデータです。

185か国の食事データ(牛乳・チーズ・ヨーグルト)と、
心血管疾患の負担(発症、患者数、DALY)を組み合わせました。

もう一つは「個人」のデータです。
米国の大規模調査(NHANES)で約3万人を解析し、
乳製品摂取と心血管疾患の有無を比べました。

さらに、血液検査から計算する炎症指標が、
牛乳と心血管疾患の関係を一部説明するかも、
という点まで検討しています。

【キーワード:頻度・飲み方・脂肪分】

わかったことは?「飲む回数」がカギ

世界データでは、牛乳を多く飲む地域ほど、
心血管疾患の負担が低い傾向がみられました。

個人データでも、牛乳摂取量が多い人ほど、
心血管疾患や心筋梗塞のリスクが低い関連が示されました。

特に重要なのは「頻度」です。
週1回未満の人より、週1回以上、または毎日飲む人で、
心血管疾患のリスクが低い傾向がみられました。

一方で、「脂肪分(全脂肪か低脂肪か)」は、
全体として明確な差が出にくい結果でした。

つまり、単純に
「低脂肪だから安心」「全脂肪は危険」
と決めつけるより、

まずは
「無理なく続く頻度で、習慣として取り入れる」
という視点が現実的です。

【キーワード:炎症・血管の老化・予防】

どうして効くの?炎症が少し関係するかも

動脈硬化は、血管の壁に傷がつき、
炎症が続くことで進みやすくなります。

この研究では、牛乳摂取と心血管疾患の関連の一部を、
炎症指標(SIRI、MLR、NLR)が少しだけ説明する可能性が
示されました。

ただし、炎症だけが全てではありません。
心血管疾患は、血圧、血糖、脂質、腎機能、運動、睡眠など、
多くの要因が重なって起こります。

また、NHANESは「ある時点」の調査なので、
牛乳が直接病気を減らしたと断言はできません。

それでも、
「適度な牛乳習慣が、心血管の健康と結びつく可能性」
が多面的に示された点は、日常のヒントになります。

今日からの実践ポイント(かんたん3つ)

・まずは週2〜3回から。続けられる頻度を作る
・甘い乳飲料ではなく、基本はプレーンな牛乳や無糖ヨーグルト
・血圧、血糖、脂質の管理とセットで考える

「食事だけで予防」ではなく、
生活全体の中に、無理なく組み込むのがコツです。

【当院からのご案内】

那覇市・浦添市・沖縄県で
高血圧・脂質異常症・糖尿病など生活習慣病や、
動悸・息切れなどの症状にお悩みの方へ。

シーサー通り内科リハビリクリニックでは、
心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患の予防を目的に、
血圧・脂質(コレステロール)・血糖・腎機能を
内科専門医の視点で総合的に評価しています。

検査結果の数値だけでなく、
生活習慣や体の状態を踏まえたうえで、
無理のない生活改善や治療方針を一緒に考えていきます。

健診で「血圧が高い」「コレステロールが高い」
「血糖値を指摘された」という方や、
動悸・息切れが気になる方もご相談ください。

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参考文献

Ma D, Cheng X, Fang Q, Ni S, Wang F, Hu P.
Dairy consumption and cardiovascular disease risk: a multi-level analysis with inflammatory biomarker mediation.
Nutrition & Metabolism. 2025;22:156. doi:10.1186/s12986-025-01060-6.
https://doi.org/10.1186/s12986-025-01060-6