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片頭痛は「たかが頭痛」ではない!脳卒中・心筋梗塞との関係を最新論文から頭痛専門医が解説
片頭痛は「たかが頭痛」ではありません
「いつもの頭痛だから大丈夫。」
そう思って痛み止めだけで我慢していませんか?
実は近年、片頭痛は脳梗塞や心筋梗塞などの血管の病気と関係する可能性があることが、多くの研究で分かってきました。
もちろん、片頭痛があるからといって必ず脳卒中になるわけではありません。
しかし、正しい知識を持ち、生活習慣や頭痛を適切に管理することは将来の健康につながります。
今回は最新の研究結果をもとに、一般の方にも分かりやすく解説します。
【片頭痛と脳梗塞】最新研究で男女とも脳卒中リスクが上昇
2023年に医学誌PLOS Medicineへ掲載されたデンマークの大規模研究では、約22万人の片頭痛患者さんを長期間追跡しました。
その結果、
片頭痛がある人では虚血性脳卒中(脳梗塞)のリスクが約2割高いことが分かりました。
女性では約1.21倍
男性では約1.23倍
と、男女ともほぼ同じ結果でした。
以前は「若い女性だけが危険」と考えられていましたが、この研究では男性でも同程度のリスク上昇が認められています。
ただし重要なのは、
「リスクが2割上がる=必ず脳梗塞になる」ではない
ということです。
実際に脳梗塞になった人数の差は女性で約0.3%、男性でも約0.5%程度でした。
必要以上に心配する必要はありませんが、「片頭痛も血管の健康と関係する病気」であることは覚えておきましょう。
【片頭痛と心筋梗塞】女性では関連が示されました
同じ研究では、心筋梗塞との関係も調べています。
その結果、
女性では心筋梗塞のリスクが約22%高くなりました。
一方、男性ではわずかな増加でしたが、統計学的には明らかな差とは言えませんでした。
女性でリスクが高くなる理由はまだ完全には分かっていません。
女性ホルモンや片頭痛のタイプ(前兆の有無)、血液が固まりやすさなど、さまざまな要因が関係していると考えられています。
とはいえ、心筋梗塞を予防するうえで最も重要なのは、
・高血圧
・糖尿病
・脂質異常症
・喫煙
・肥満
などをきちんと管理することです。
片頭痛だけを心配するより、生活習慣病の治療を続けることが何より大切です。
【片頭痛を予防することが将来の健康につながる】
片頭痛は発作を抑えるだけではなく、
発作そのものを減らす治療も進歩しています。
最近では、
・CGRP関連抗体製剤
・ゲパント製剤
など、新しい予防薬も登場しました。
現在のところ、
「片頭痛を治療すると脳卒中も減る」
と証明されたわけではありません。
しかし、片頭痛が改善すると、
睡眠の質が良くなる
運動が続けやすくなる
血圧管理がしやすくなる
ストレスが減る
など、多くの良い変化が期待できます。
その結果、脳卒中や心血管疾患の予防にもつながる可能性があります。
【こんな症状はすぐ病院へ】
普段の片頭痛とは違う症状がある場合は注意してください。
・突然これまでで一番強い頭痛
・手足のしびれや麻痺
・言葉が出ない
・視野が欠ける
・意識がもうろうとする
このような症状は脳卒中の可能性があります。
「いつもの片頭痛だろう」と自己判断せず、すぐに医療機関を受診してください。
まとめ
片頭痛は決して命に関わらない病気ではありません。
最新研究では、
男女とも脳梗塞のリスクが約2割高いことが示されました。
女性では心筋梗塞との関連も報告されています。
しかし、実際の発症率は高くなく、必要以上に怖がる必要はありません。
大切なのは、
✔ 片頭痛を我慢しないこと
✔ 高血圧や糖尿病など生活習慣病を治療すること
✔ 禁煙・十分な睡眠・適度な運動を心がけること
です。
頭痛と血管の健康を一緒に守ることが、将来の脳卒中予防につながります。
よくある質問(Q&A)
Q1. 片頭痛があると必ず脳梗塞になりますか?
いいえ。リスクはやや高くなりますが、多くの方は脳梗塞になりません。
Q2. 前兆のある片頭痛は危険ですか?
前兆のある片頭痛は脳卒中との関連が報告されており、特に喫煙や高血圧がある方は注意が必要です。
Q3. 頭痛薬を飲み続けても大丈夫ですか?
飲み過ぎると「薬物乱用頭痛」になることがあります。月10日以上使用する方は頭痛専門医へ相談しましょう。
Q4. 片頭痛は治療できますか?
はい。予防薬や生活習慣の改善により、発作を大きく減らせる方が増えています。
Q5. どんな時に受診すべきですか?
頭痛が増えてきた、痛み止めが効かない、しびれや言葉の障害を伴う場合は早めの受診をおすすめします。
那覇市・浦添市・沖縄県で頭痛にお困りの方へ
**シーサー通り内科リハビリクリニック(那覇市)**では、内科・脳神経内科・リハビリテーション科の専門的な視点から、片頭痛・緊張型頭痛・群発頭痛・薬物乱用頭痛など、さまざまな頭痛診療を行っています。
また、高血圧・糖尿病・脂質異常症など脳卒中や心筋梗塞の危険因子となる生活習慣病の管理にも力を入れています。
「いつもの頭痛だから」と我慢せず、気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。
引用
Fuglsang CH, et al. Migraine and risk of premature myocardial infarction and stroke among men and women: A Danish population-based cohort study. PLOS Medicine. 2023. https://doi.org/10.1371/journal.pmed.1004238
日本神経学会・日本頭痛学会・日本神経治療学会監修. 頭痛の診療ガイドライン2021
https://www.jhsnet.net/
Sacco S, et al. Migraine and risk of ischaemic heart disease and stroke: systematic review and meta-analysis. Eur J Neurol. 2015. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25600779/
