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腰痛と筋力の意外な関係とは?握力・立ち上がりテストが示すリスク
【腰痛と筋力の深い関係】
腰痛(ようつう)は世界中で多くの人が悩まされている症状であり、日本でも中高年層を中心に非常に一般的な問題です。
実はこの腰痛、筋力の低下と深い関係があることが、2025年に発表された中国の大規模調査で明らかになりました。
この研究は、中国の全国規模の調査データ(CHARLS)を用いて、45歳以上の約1万1000人を対象に、筋力と腰痛の関連を詳しく分析したものです。
【握力・立ち上がりテストが示す腰痛リスク】
この研究で使われた筋力の指標は、以下の2つです。
- 握力(グリップ力):手の力を測る指標で、全身の筋力を反映すると言われています。
- 椅子立ち上がり時間:椅子から立ち上がって座る動作を5回繰り返すのにかかる時間です。
調査の結果、腰痛のある人は、握力が弱く、立ち上がり時間が長い傾向にあることが明らかになりました。さらに、年齢や生活習慣、病歴など多くの要素を考慮した統計モデルでも、筋力が低い人ほど腰痛のリスクが高いという結果は一貫していました。
興味深いのは、その関係が「L字型」であるという点です。つまり、筋力がある程度までは低下すると急激に腰痛のリスクが高まるものの、それ以上の筋力ではリスクの低下は頭打ちになる傾向があるというのです。
【筋力アップで腰痛予防に期待】
なぜ筋力が低いと腰痛になりやすいのでしょうか?
理由のひとつは、腰まわりの筋肉が背骨や骨盤を支える役割を担っているからです。筋力が落ちると、正しい姿勢を保てず、腰にかかる負担が増えてしまいます。また、日常動作の中での衝撃を吸収できなくなり、背骨や関節にストレスが集中しやすくなります。
このため、腰痛の予防には筋力を保つことが非常に重要といえます。特に、握力や脚の筋力といった「全身の基礎的な筋力」は、年齢とともに衰えやすいため、意識的なトレーニングが推奨されます。
おすすめの対策としては、以下のような運動があります。
- スクワット:下半身の筋力をバランスよく鍛える基本的な運動です。
- プランク:体幹(コア)を強化し、姿勢保持に効果的です。
- 軽いダンベルや握力ボール:手の筋力を維持するのに役立ちます。
これらの運動は、無理のない範囲で継続することが大切です。
【まとめ:筋力維持が腰痛予防のカギ】
今回紹介した研究からは、中高年の筋力低下が腰痛リスクを高めることが科学的に示されました。特に、握力や立ち上がりにかかる時間といった簡便な指標が、腰痛リスクの目安となる可能性があります。
今後は、筋力維持を目的としたリハビリや運動療法が、腰痛の予防・改善においてさらに注目されることでしょう。
日常的な運動習慣を取り入れ、「痛くなる前に予防する」ことを意識してみてください。
【参考文献】
Wang P, et al. (2025). Association between muscle strength and low back pain among middle-aged and older adults: a cross-sectional study. BMC Public Health, 25:1869. https://doi.org/10.1186/s12889-025-23050-2
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