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肥満と乳がんの関係に新たな事実!心血管疾患がある女性は要注意
肥満と乳がんのリスクに新発見!心疾患のある女性はより注意が必要?
更年期を迎えた女性にとって、「乳がん」「肥満」「生活習慣病」は他人事ではありません。これらが互いにどう関係しているか、ご存じでしょうか?
2025年に発表された最新の欧州共同研究により、「肥満と乳がんのリスクは、心血管疾患がある女性でさらに高まる」ことが明らかになりました。
今回はこの研究をもとに、【肥満】【心血管疾患】【乳がん】のつながりをわかりやすく解説します。
【肥満と乳がんのリスクには明確な関連がある】
キーワード:BMI、乳がん、閉経後
BMI(体格指数)が高い、つまり肥満体型であることは、これまでの研究でも閉経後の乳がんリスクを上昇させるとされてきました。
今回の研究では、ヨーロッパのEPIC研究と英国のUK Biobankから、合計16万人以上の閉経後女性を対象に、最大約11年間の追跡調査が行われました。
その結果、BMIが5上がるごとに、乳がんリスクは約13%増加(HR=1.13)することがわかりました。これは従来の研究とも一致しており、「肥満=乳がんリスク上昇」という基本構図を改めて裏付けています。
【心血管疾患があるとリスクはさらに上がる】
キーワード:心筋梗塞、脳卒中、生活習慣病
注目すべきは、「心血管疾患(CVD)」がある女性では、BMIと乳がんのリスクの関連がさらに強まっていたことです。
具体的には、心血管疾患を持つ女性では、BMIが5上昇するごとに乳がんリスクが31%も上がる(HR=1.31)ことが示されました。これは、心疾患のない女性の13%上昇よりもはるかに高い数字です。
研究者は、慢性的な炎症やホルモンバランスの変化、インスリン抵抗性などが関与している可能性を指摘しています。
一方で、糖尿病(2型糖尿病)に関しては、乳がんとのリスク増加に明確な相互作用は確認されませんでした(交互作用のP値=0.33)。
【「太っていて心臓に持病がある人」は特に要注意】
キーワード:予防、リスク評価、健康管理
さらに研究では、「肥満+心血管疾患」の組み合わせによって、1年間に1000人あたり1.53人分、乳がんの発症が増えるという結果も示されました。
このように、肥満単独でもリスクになりますが、心臓や血管に疾患を抱えている場合、その影響はさらに深刻になることがわかります。
そのため、更年期以降の女性は以下の点に注意することが推奨されます:
- BMI(体重÷身長²)を定期的に確認する
- 心臓病や高血圧があれば、生活習慣改善や投薬を怠らない
- 定期的な乳がん検診を受ける
【まとめ】
- 肥満(高BMI)は、閉経後の乳がんリスクを高める
- 心血管疾患がある女性では、リスクの増加幅がさらに大きい
- 糖尿病はリスクを増幅させないが、健康管理の徹底は必要
- 「体重管理」「血圧・血糖・コレステロールのコントロール」「がん検診」が重要
【参考文献】
Fontvieille E, Jansana A, Peruchet-Noray L, et al. Body mass index and breast cancer risk among postmenopausal women with and without cardiometabolic diseases: Findings from two prospective cohort studies in Europe. Cancer. Published online July 7, 2025. https://doi.org/10.1002/cncr.35911
