ブログ

一般内科生活習慣病(高血圧・糖尿病など)

生活習慣で人生が変わる!心臓病と脳卒中リスクを半分に減らす方法

【はじめに】心血管病と5つの危険因子

心筋梗塞や脳卒中などの心血管病は、世界中で死亡原因のトップです。
最新の研究では、高血圧・高コレステロール・肥満(または低体重)・糖尿病・喫煙という
5つの危険因子が、心血管病の約半分を引き起こしていると分かりました。

この研究は、世界39カ国・約200万人を対象にした非常に大規模な調査です。
50歳の時点で危険因子がない人と、すべての危険因子がある人を比べると、
10年以上の寿命の差が出ることが明らかになりました。

このコラムでは、

  1. 5つの危険因子がどのくらい寿命を縮めるのか
  2. 危険因子を改善すると何が変わるのか
  3. 実生活でできる予防のポイント
    をわかりやすく解説します。

【5つの危険因子と寿命の差】どれくらい影響する?

研究では、50歳で全ての危険因子がある男性は、
危険因子がない人に比べて平均で約12年寿命が短くなることが分かりました。
女性でも約14年の差がありました。

それぞれの危険因子の影響は以下の通りです(男性の場合):

  • 喫煙:約5年寿命を縮める
  • 糖尿病:約6年短縮
  • 高血圧:約2年短縮
  • 高コレステロール:約1年短縮
  • 肥満や低体重:約2年短縮

特に喫煙や糖尿病の影響が大きいことが注目されます。
また、5つ全てが重なるとリスクが大きく累積します。

【危険因子を改善すると寿命は伸びる?】

もう一つ重要なのは、「今からでも間に合うのか」という疑問です。
研究では、55歳から60歳までに危険因子を改善できた人を調べました。

すると、高血圧をコントロールするだけで、心血管病のない期間が約2年延びることがわかりました。
また、喫煙をやめると死亡リスクを下げ、平均で約2年寿命が伸びることも確認されました。

つまり、たとえ中年以降でも、生活習慣の改善で十分効果があるのです。

【今日からできる心血管病予防のポイント】

研究から学べるポイントを整理します。

  1. 血圧を130未満に保つ
     →塩分を減らし、運動を習慣にすることが大切です。
  2. 禁煙は何歳からでも効果がある
     →タバコをやめると即座に血管が改善します。
  3. 血糖と体重の管理
     →肥満や糖尿病を防ぐと、心血管病だけでなく認知症リスクも下がります。
  4. コレステロールのコントロール
     →食事改善や薬によって、動脈硬化を予防できます。
  5. 定期検診で早期発見を
     →血圧・血糖・脂質の異常は自覚症状がなく進行します。

これらの対策を組み合わせることで、10年以上健康寿命を延ばす可能性があります。

【まとめ】

この研究は、心血管病の予防がいかに大切かを改めて示しました。
特に50歳を過ぎても、生活習慣を変えることで「健康で長生きするチャンス」を取り戻せます。

「もう遅い」とあきらめず、小さな一歩から始めてみませんか?
もし気になる症状や生活習慣の相談があれば、お気軽に専門医にご相談ください。

【引用情報】
Magnussen C, et al. Global Effect of Cardiovascular Risk Factors on Lifetime Estimates. N Engl J Med. 2025;393:125-138. DOI:10.1056/NEJMoa2415879