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世界の疾病負担1990–2023:高血圧・高血糖・大気汚染が健康寿命を奪う最新データ
【全体像:DALYで見る1990~2023年の世界の変化】
2010年以降、感染性・母子新生児・栄養関連(CMNN)の負担は大きく低下し、
世界の年齢標準化DALY率も着実に改善しました。一方、人口増と高齢化の進行で、
非感染性疾患(NCD)由来のDALY総量は増えています。GBD2023の最新解析では、
虚血性心疾患・脳卒中・糖尿病が主要NCDとして上位を占める構図が続いています。
CMNNの中核である下痢症、HIV/AIDS、結核などは年齢標準化率で大幅に減少。
新生児疾患や下気道感染症も依然大きいものの長期的には改善が確認されました。
傷害に伴う負担も低下傾向で、世界の「平均的な健康状態」は前進しています。
ただし総DALYは高齢化の影響でなお大きく、地域差も残る点に注意が必要です。
【リスク因子:代謝リスクの台頭と上位5因子】
2023年の世界のDALYの約半分は、修正可能な88のリスク因子で説明できます。
なかでもレベル3で影響が大きいのは、①収縮期血圧(高血圧)②粒子状物質汚染、
③空腹時血糖(高血糖)④喫煙⑤低出生体重・早産の5つでした。代謝リスク全体は、
2010~2023年に総負担が増え、なかでも高BMIと高血糖の寄与が拡大しています。
高血圧は単独で世界のDALYの最大要因で、心血管・腎疾患や脳卒中に直結します。
粒子状物質による大気汚染は呼吸器・循環器に広く影響し、喫煙と合わせて対策が必須。
高血糖と高BMIは糖尿病・脂肪肝・心不全・脳卒中の下地となり、若年層にも拡大中。
予防可能性が高い因子が多いことは、政策・臨床・生活習慣介入の余地を示唆します。
【臨床と生活での実践:今日からできるNCD対策の要点】
第一に「血圧管理」。毎日の家庭血圧と生活習慣(減塩・節酒・運動・体重管理)を軸に、
必要なら薬物療法で早期から目標達成を図ります。
第二に「代謝是正」。空腹時血糖やHbA1c、脂質、腹囲を定期チェックし、食事の質(野菜・豆・魚・全粒)と活動量を底上げ。
第三に「曝露低減」。禁煙と受動喫煙回避、屋外高濃度時の行動調整や換気で守りを固めます。
精神疾患の負担増(不安障害・うつ病)も見逃せません。身体介入に加え、睡眠衛生や
ストレス対処、社会的つながりの維持、必要時の専門ケアへの早期アクセスを組み合わせ、
「心と体」を統合した対策が不可欠です。疾患ごとの縦割りではなく、リスク因子に着目した
横断的予防こそが、健康寿命の底上げと地域差の縮小に最も効果的といえるでしょう。
【参考文献・リンク(本文の出典)】
・Hay SI, et al. The Lancet. 2025;406:1873–1922.(GBD 2023 疾病・傷害・リスク総論)
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(25)01637-X/fulltext
・IHME Library summary(主要リスク因子の概説)
https://www.healthdata.org/research-analysis/library/burden-375-diseases-and-injuries-risk-attributable-burden-88-risk-factors healthdata.org
・GBD 2023 Booklet(一般向けパンフ、上位リスクや要点)
https://www.healthdata.org/sites/default/files/2025-10/GBD_2023_Booklet_Final_2025.10.17.pdf healthdata.org
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