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若者に増える片頭痛:原因・予防・治療を医師がわかりやすく解説
【若者の片頭痛が増えている背景】
最近、10〜24歳の若者で片頭痛が増えています。
世界のデータでは1990〜2021年の間に有病率・発症率ともに25%ほど上昇。
人口増加や生活習慣の変化が影響しています。
女性に多い傾向は続きますが、男性の受診も増えており性差は少し縮小。
特に10〜14歳で発症しやすく、20歳前後で症状が強く出やすいとされています。
片頭痛は学校生活や部活動、受験などに支障をきたすこともあります。
頭痛が続くと集中力や学業成績に影響し、不登校や気分の落ち込みにつながることも。
放置せず、早期に原因を見極めることが大切です。
(参考:GBD 2021, Frontiers in Neurology, 2025年報告)
【発症の要因:ホルモン・生活・環境が関係】
思春期の女性はホルモン変化で痛みに敏感になりやすく、月経前後に発作が起こることも。
CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)という物質が神経の過敏化に関係しています。
男性でもストレスや睡眠不足、スマホの使いすぎなどが引き金になることがあります。
また、姿勢不良、長時間のパソコン作業、運動不足も影響します。
気圧変化や暑さ、強い光・音も発作を誘発する要因です。
近年では「デジタル疲労型片頭痛」と呼ばれるケースも増えています。
こうした環境要因を整えるだけでも、発作の頻度が減ることがあります。
【家庭と学校でできる片頭痛対策】
① 睡眠リズムを整える:休日も平日と±1時間以内に起床。
② 水分と食事:朝食を抜かず、水をこまめに飲む。カフェイン・甘味料をとりすぎない。
③ 画面との付き合い方:就寝90分前はスマホを見ない。1時間に1度は目を休めましょう。
④ 運動習慣:週に150分の軽い有酸素運動+週2回の筋トレで発作予防効果があります。
⑤ ストレス対策:深呼吸や軽いストレッチを習慣化するだけでも脳の緊張をほぐせます。
頭痛が月に4回以上、または市販薬が効かない場合は医療機関を受診しましょう。
予防薬やCGRP関連薬など、若者にも使いやすい新しい治療も登場しています。
頭痛日記でパターンを記録すると、原因を見つけやすくなります。
【まとめ:早めの対処が未来の健康を守る】
若者の片頭痛は「我慢する病気」ではありません。
生活習慣・環境・ホルモンなど、複数の要因が絡む“脳の過敏反応”です。
睡眠・水分・運動を整えるだけでも改善する例は多くあります。
学校や家庭で理解を深め、医師と協力して無理のない対策を続けましょう。
頭痛をコントロールできれば、学業や仕事、運動もより充実したものになります。
参考文献
- Li Y, Hu N, et al. Frontiers in Neurology, 2025: 「Rising global burden of migraine among adolescents and young adults」
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fneur.2025.1652468/full - GBD 2021 Data Visualization: https://vizhub.healthdata.org/gbd-results/
シーサー通り内科リハビリクリニック(那覇市)より
当院では、頭痛専門外来として片頭痛や緊張型頭痛の診断・治療を行っています。
CT・脳神経超音波による評価、生活指導、運動リハビリもワンストップで実施。
薬だけに頼らず、睡眠・姿勢・ストレスの改善を組み合わせた治療を提案しています。
「若いのに頭痛が多い」「勉強や仕事に支障がある」と感じたら、ぜひご相談ください。
