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突然の激しい頭痛に注意!―RCVS(可逆性脳血管攣縮症候群)と血管のかたさの関係
RCVS(可逆性脳血管攣縮症候群)とは?原因・検査・予防までわかりやすく説明
【はじめに】
突然ガンとくるような強烈な頭痛を感じたことはありませんか?
その痛みが数秒でピークに達するなら、「雷鳴頭痛」と呼ばれるタイプです。
この症状の裏にあるのがRCVS(可逆性脳血管攣縮症候群)。
脳の血管が一時的に強く縮み、数週間ほどで回復することが多い病気です。
ただし一部では、脳を守る膜(血液脳関門=BBB)が壊れることがあります。
【RCVSとはどんな病気?】
RCVSは30〜50代の女性に多く、誘因には入浴、排便のいきみ、
激しい運動、性行為、強い感情の高ぶりなどがあります。
「脳の血管が一時的にけいれんを起こす」と考えると分かりやすいでしょう。
MRIやMRAで血管の“細くなり”を確認して診断します。
一時的でも脳梗塞や脳出血を合併することがあるため、放置は禁物です。
【血管のかたさ(動脈スティフネス)との関係】
最近の研究で、**血管のかたさ(動脈スティフネス)がRCVSと関係していることが分かってきました。
「かたい血管」とは、年齢や生活習慣によってゴムのような弾力を失った状態です。
このかたさを測る指標がcfPWV(大動脈脈波伝播速度)**です。
値が高いほど、血管がかたく衝撃を吸収できません。
台湾の研究では、RCVSの患者さんは健康な人に比べてcfPWVが高く、
さらにBBBが壊れていた人ほどcfPWVの値が高かったのです。
つまり、血管がかたいほど「脳の守りの膜(BBB)」が壊れやすいということ。
かたい血管は脈の衝撃を脳の細い血管まで伝えやすく、
小さな血管がダメージを受けてBBB破綻を起こすと考えられます。
【症状と受診のタイミング】
雷鳴頭痛は、**「1分以内に痛みがピーク」**になるのが特徴です。
「人生で一番痛い頭痛」と感じる人も多く、繰り返すこともあります。
次のような症状があるときは、すぐに受診してください。
・突然の強い頭痛(繰り返す)
・片側の手足のしびれや麻痺
・ろれつが回らない、視野が欠ける
・入浴や性行為などで痛みが悪化する
これらは脳出血や脳梗塞を合併しているサインかもしれません。
早めのMRI・MRA検査が命を守る第一歩です。
【予防と再発を防ぐ生活習慣】
RCVSの原因は完全には分かっていませんが、血管の健康が関係しています。
そのため、日常の血圧コントロールと生活改善が重要です。
① 血圧の急上昇を防ぐ
長風呂やいきみ、脱水を避けましょう。
② 血管をしなやかに保つ
塩分を控え、野菜・魚中心の食事を。
③ 喫煙・飲酒を控える
ニコチンやアルコールは血管を刺激します。
④ ストレスをためない
深呼吸やウォーキングで自律神経を整えましょう。
⑤ 運動を習慣に
軽いウォーキングやストレッチが血流改善に役立ちます。
【まとめ】
RCVSは多くが数週間で回復しますが、脳卒中の原因になることもあります。
「突然の激しい頭痛」は決して軽く考えず、早めに医療機関を受診しましょう。
血管をしなやかに保つことが、再発防止と脳の健康につながります。
【参考文献】
Ling YH, et al. Neurology. 2025;105:e214318.
“Association of Increased Central Arterial Stiffness With BBB Disruption in RCVS.”
https://n.neurology.org/lookup/doi/10.1212/WNL.0000000000214318
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