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脳神経内科頭痛

若い世代にも多い片頭痛|つらい頭痛を軽くする最新治療と生活習慣

【はじめに】

片頭痛は「ズキズキ痛む」「吐き気がする」「光や音がつらい」などの症状をくり返す病気です。
頭の片側に出ることが多いですが、両側が痛むこともあります。発作は数時間から数日続き、
仕事や家事、学校生活にも影響します。単なる“疲れ”や“ストレス”と思われがちですが、
れっきとした神経の病気です。早めに正しく治療することで、生活の質を取り戻せます。

【片頭痛のしくみと症状】

片頭痛は脳の血管や神経が過敏に反応して起こります。痛みを感じる神経(三叉神経)が刺激
され、血管の拡張や炎症性物質の放出が起こることで痛みが生じます。脳が「光・音・におい」
などに敏感になるため、普段の刺激がつらく感じるのです。

発作の前に「オーラ」と呼ばれる前ぶれ症状(チカチカ光る、視野の一部が見えにくい、手足が
しびれるなど)が出る人もいます。頭痛は動くと悪化し、吐き気をともなうことも多いです。
月経周期や天気、寝不足、空腹なども引き金になりやすく、女性に多いのが特徴です。

【若い世代にも増える理由と予防のポイント】

最近では10代から20代の若い世代でも片頭痛に悩む人が増えています。背景には、スマート
フォンやパソコンの長時間使用、睡眠不足、不規則な食事、ストレスなどがあります。頭痛は
外からは見えにくいため、理解されにくいこともありますが、学校や職場での集中力低下、欠
席、遅刻など生活への影響は大きい病気です。

予防には、①規則正しい睡眠、②朝食をとる、③水分をこまめにとる、④カフェインを摂りす
ぎない、⑤ストレスをためこまない、⑥適度な運動(週3回のウォーキングなど)を行うこと
が大切です。また、「どんな時に頭痛が起きたか」を記録する“頭痛日記”も非常に役立ちま
す。天気や月経周期、睡眠リズムとの関係を知ることで、自分に合った対策を立てられます。

【治療法:発作時と予防の2本立て】

治療は「発作を止める治療」と「発作を減らす予防治療」の2本立てです。
発作時には、症状が出たらできるだけ早く薬を使うことが大切です。トリプタン系薬剤や、
吐き気止めを併用することで効果が上がります。市販薬で効かない、または回数が増えてき
た場合は、医療機関での処方を受けましょう。

月に4回以上頭痛がある方、痛みで日常生活がつらい方は「予防治療」がすすめられます。
これには、血圧の薬(β遮断薬)、てんかんの薬、抗うつ薬などを使うこともあります。
最近では、CGRPという痛みに関係する物質を抑える注射薬が登場し、1〜2か月に1回の注射
で発作を減らせる方も増えています。これにより「発作が来ない生活」を目指すことができ
ます。副作用や費用も含め、専門医と相談して自分に合った治療を選びましょう。

【生活習慣とセルフケア】

薬だけでなく、日々の生活を整えることが片頭痛改善のカギです。睡眠は「起きる時間」を
一定にするのがポイントです。休日の寝だめは頭痛のもとになります。朝起きたら太陽の光
を浴び、体内時計を整えましょう。軽い運動(早歩きやストレッチ)もおすすめです。
また、空腹や脱水も頭痛を誘発します。朝食と水分を忘れずにとりましょう。

チーズやチョコレート、赤ワインなどが誘因となる方もいますが、人によって異なります。
「これを食べると痛くなる」など、自分のパターンを見つけることが大切です。サプリや栄養
補助食品は医師と相談して使いましょう。独自判断での併用は危険なこともあります。

【受診の目安】

次のような場合は、迷わず医療機関を受診してください。
・頭痛が月に2〜4回以上ある
・市販薬が効かなくなってきた
・頭痛の回数や痛みが増えている
・言葉が出にくい、手足がしびれるなど「いつもと違う」症状がある
・仕事や学校生活に支障が出ている

頭痛は「我慢する時代」ではなく「コントロールする時代」です。正しい診断と治療、生活
改善を組み合わせることで、発作の不安を減らすことができます。

【当院からのお知らせ】

那覇市の「シーサー通り内科リハビリクリニック」では、片頭痛を含む頭痛診療を行ってい
ます。詳しい問診と診察をもとに、発作のタイプに合わせた治療をご提案します。
CGRP注射などの最新治療、頭痛手帳による記録サポート、リハビリによる姿勢・頸部ケアも
実施しています。LINEまたはWeb予約で当日診療も可能です。「市販薬が増えてきた」「生理
前に痛みが強くなる」といったお悩みもお気軽にご相談ください。

【引用・参考】
・Headache Classification Committee of the International Headache Society. ICHD-3, Cephalalgia, 2018.
・Ashina M et al. Lancet, 2021; 397:1505–1518.
・Li Y et al. Front Neurol, 2025; 16:1652468. doi:10.3389/fneur.2025.1652468.