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妊娠は心臓の負担が増える時期|産後1年まで注意が必要な理由
妊娠は赤ちゃんの成長を支える大切な時期です。
同時に、お母さんの心臓や血管にも大きな負担がかかります。
妊娠中は血液の量が増え、心臓は普段より強く働きます。
そのため、隠れていた病気が表に出ることがあります。
最近の研究では、妊娠に関連する心臓や血管のトラブルが
年々増えている可能性が報告されました。
「若いから大丈夫」「妊娠中だけのこと」と
安心しすぎないことが大切です。
この記事では、
・なぜ妊娠中の循環器トラブルが増えているのか
・いつまで注意が必要なのか
・今日からできる予防
を分かりやすく解説します。
【妊娠中に増える心臓と血管の病気】
妊娠中の循環器トラブルは、決して珍しいものではありません。
大規模研究では、妊娠している女性の約4%に
心臓や血管の病気が見られました。
年齢の影響を考慮すると、その割合はさらに高くなります。
そして2000年代初めから2010年代後半にかけて、
その頻度は少しずつ増えていました。
背景には、妊娠年齢の上昇や肥満の増加、
高血圧や糖尿病を持つ人が増えていることがあります。
妊娠は「健康状態が試される時期」とも言えます。
体の負担が増えることで、弱い部分が表に出やすくなるのです。
【出産後も安心できない理由】
妊娠中のトラブルは、出産で終わりではありません。
注意が必要なのは、産後1年くらいまでです。
研究では、妊娠後期から産後1年までに
心臓や血管の問題が起きた人は約15%にのぼりました。
特に多いのが「妊娠高血圧関連の病気」です。
これは血圧が高くなる状態で、自覚症状が少ないのが特徴です。
そのほか、心不全、不整脈、血栓、脳卒中なども含まれます。
息切れ、強いむくみ、動悸、胸の違和感は注意が必要です。
「育児の疲れ」「寝不足のせい」と
思い込まず、変化があれば医療機関に相談しましょう。
【今日からできる予防のポイント】
循環器トラブルが起きやすい人には共通点があります。
肥満、高血圧、糖尿病、脂質異常症がある場合です。
これらがあると、妊娠中や産後のリスクが高まります。
そのため、妊娠前からの準備がとても大切です。
妊娠前は、急なダイエットより生活リズムを整えましょう。
塩分を控え、睡眠を確保し、軽い運動を続けます。
妊娠中は、家庭で血圧を測る習慣が役立ちます。
急な頭痛、目のチカチカ、息苦しさは要注意です。
産後も体調チェックを続けましょう。
片脚だけの強いむくみ、胸痛、ろれつが回らない場合は、
早めに受診、または救急受診を考えてください。
当院からのご案内
シーサー通り内科リハビリクリニック(那覇市)では、
妊娠前後の血圧管理、動悸や息切れの相談に対応しています。
「妊娠をきっかけに健康を見直したい」
そんな時は、お気軽にご相談ください。
引用文献
Lau ES, et al. Trends in Cardiovascular Disease in Pregnancy and the Postpartum Period.
Circulation. 2025;152:1044–1055.
https://doi.org/10.1161/CIRCULATIONAHA.125.074692
