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てんかん脳神経内科

てんかんと突然死の関係:SUDEPを防ぐために大切なこと

【SUDEPとは:てんかんの人に起こる突然死】
SUDEPとは、「てんかんのある方に起こる、原因がはっきりしない突然死」の
ことです。事故やけが、溺水などがない場合に使われる言葉です。

多くは夜、寝ている間に起こります。
そのため、まわりの人が気づきにくいのが特徴です。

発作のあとに呼吸が弱くなったり止まったりし、
そのまま回復できない状態になると考えられています。

とても怖い言葉ですが、SUDEPは「誰にでも起こる」わけではありません。
大切なのは、起こりやすい条件を知り、減らすことです。

【SUDEPのリスクが高くなる条件:夜間発作と肥満】
研究から、SUDEPと関係が深い条件が分かってきました。
特に重要なのは「夜に起こる発作」です。

夜間に強い発作が起こる人ほど、SUDEPのリスクが高くなります。
寝ているため、呼吸の変化に気づかれにくいからです。

また、体重が多い、いわゆる肥満の方もリスクが高いことが
分かっています。体重は自分で調整できる大切な要素です。

発作が起こる脳の場所も関係します。
側頭葉以外、特に前頭葉から始まる発作では注意が必要です。

一方で、「発作中の酸素の低下」だけでは、
SUDEPとの強い関係は示されませんでした。

つまり、「夜」「発作の強さ」「生活習慣」が重なったときに、
リスクが高くなると考えられます。

【SUDEPを防ぐためにできること:今日からの対策】
SUDEP予防で一番大切なのは、発作を減らすことです。
その基本は、薬をきちんと続けることです。

自己判断で薬を減らしたり、飲み忘れたりすると、
発作が増え、リスクも上がります。

飲み忘れが心配な方は、スマホのアラームや
1週間分の薬ケースを使うのがおすすめです。

次に、夜間の見守りです。
可能であれば、一人きりで寝ない工夫を考えましょう。

同室が難しい場合でも、家族が気づきやすい環境づくりや、
発作を感知する機器の利用も選択肢になります。

寝具も大切です。
顔が沈み込む柔らかすぎる枕やマットレスは避け、
呼吸がしやすい姿勢を意識しましょう。

体重管理も重要です。
急に痩せる必要はありません。
食事を整え、少しずつ歩く量を増やすだけでも違います。

いびきが大きい、昼に強い眠気がある方は、
睡眠中の呼吸の病気が隠れていることもあります。

治療によって夜の呼吸が安定すると、
全体の安全性が高まります。

薬で発作が抑えきれない場合は、
手術や特殊な治療が検討できることもあります。

「怖いから我慢する」のではなく、
主治医に不安を伝えることが大切です。

【まとめ:SUDEPは「知ること」で減らせる】
SUDEPはまれですが、現実に起こりうる問題です。
しかし、何もできないわけではありません。

夜間発作の管理、薬の継続、体重や睡眠への配慮で、
リスクは確実に下げられます。

一人で抱え込まず、
「自分には何が必要か」を一緒に整理していきましょう。

当院からのお知らせ(コマーシャル)

**シーサー通り内科リハビリクリニック(那覇市)**では、
脳神経内科として、てんかん診療や夜間発作の不安、
睡眠や生活習慣を含めた総合的なサポートを行っています。

「SUDEPが心配」「夜が不安」「このままで大丈夫か知りたい」
そんなお気持ちがあれば、どうぞご相談ください。

引用文献(最後にまとめて記載)

  • Ryvlin P, et al.
    Seizure-related biomarkers of sudden unexpected death in epilepsy (SUDEP)
    in drug-resistant focal epilepsy (REPO2MSE).

    The Lancet Neurology, 2025.
    https://doi.org/10.1016/S1474-4422(25)00379-5