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つまずき・物忘れ・尿もれがそろったら要注意|正常圧水頭症とは
【歩行障害・物忘れ・尿もれ|正常圧水頭症のサイン】
年齢とともに歩きにくくなるのは、よくあることだと思われがちです。
しかし中には、治療で良くなる病気が隠れていることがあります。
その代表が「正常圧水頭症(iNPH)」です。
脳の中の水(髄液)がうまく流れず、たまってしまう病気です。
特徴的な症状は三つあります。
歩きにくさ、物忘れ、そして尿のトラブルです。
歩行では、足が前に出にくくなります。
すり足になり、歩幅が小さく、方向転換が不安定になります。
物忘れは、会話が分からなくなるというより、
考えるスピードが落ちたり、段取りが苦手になります。
尿の症状は、急にトイレに行きたくなったり、
間に合わなくなることがあります。
これらが同時に出てくる場合、
「年のせい」で片付けないことがとても大切です。
【検査・タップテスト|治療できるかを見きわめる】
正常圧水頭症が疑われた場合、まず画像検査を行います。
CTやMRIで、脳の中の空間が広がっていないかを確認します。
次に重要なのが「タップテスト」です。
これは腰から少量の髄液を抜く検査です。
検査の前後で、歩き方がどう変わるかを見ます。
歩幅が広がったり、速く歩けるようになれば良い反応です。
この反応がある人は、
髄液の流れを良くする治療が効く可能性が高くなります。
逆に、全く変化がない場合は、
別の病気を考える必要があります。
パーキンソン病、脳卒中の後遺症、腰の病気など、
似た症状を出す病気は少なくありません。
そのため、症状・画像・検査結果をまとめて判断します。
【シャント手術・効果と注意点|本当に効くの?】
正常圧水頭症の治療で行われるのが「シャント手術」です。
脳にたまった水を、体の別の場所へ流す管を入れます。
「手術は怖い」「本当に効果があるの?」
そう感じる方も多いと思います。
この疑問に答えるため、信頼性の高い研究が行われました。
実際に水を流す設定と、ほぼ流さない設定を比べました。
結果は、実際に流した人のほうが、
歩く速さがはっきりと良くなりました。
歩行のバランスも改善し、
日常生活の動きやすさにつながる変化でした。
一方で、記憶力や尿の症状は、
短期間では差が小さいことも分かりました。
つまり、この治療で一番期待しやすいのは「歩行」です。
ただし注意点もあります。
立つと頭が痛くなる、頭の中に出血が起こるなど、
合併症が起こることもあります。
そのため、誰でも受ければよい治療ではありません。
事前の評価と、術後の細かな調整が重要です。
【まとめ|気づくことが第一歩】
歩きにくさ、物忘れ、尿のトラブルが重なったとき、
正常圧水頭症は必ず考えたい病気です。
「年のせい」と思われやすい症状だからこそ、
早く気づくことが生活を守る第一歩になります。
当院からのご案内(コマーシャル)
当院(シーサー通り内科リハビリクリニック)では、
内科・脳神経内科の視点から、
歩行障害や物忘れの原因を丁寧に整理します。
「もしかして?」と思った段階で、
お気軽にご相談ください。
引用・参考文献(リンク)
Luciano MG, et al.
A Randomized Trial of Shunting for Idiopathic Normal-Pressure Hydrocephalus.
New England Journal of Medicine, 2025.
