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脳神経内科認知症

認知症は血液検査で早期発見できる?注目のp-tau217をわかりやすく解説

アルツハイマー病は血液検査でわかるのか?

アルツハイマー病は、
認知症の原因として最も多い病気です。

もの忘れや判断力の低下などが
少しずつ進んでいく特徴があります。

これまでアルツハイマー病を調べるには、

・脳のアミロイドをみるPET検査
・背中から髄液をとる検査

などが必要でした。

しかしこれらの検査は、

・費用が高い
・体への負担がある

という問題があります。

そのため最近は、

血液検査でアルツハイマー病を調べる方法

の研究が世界中で進んでいます。

その中で特に注目されているのが
p-tau217という血液マーカーです。

マーカーとは、
病気の手がかりになる物質のことです。

【p-tau217血液検査】アルツハイマー病を見分けられる?

今回の研究では、
日本の研究グループが、

血液中のp-tau217
アルツハイマー病の特徴である
アミロイドの蓄積を見分けられるかを調べました。

研究では、
約170人の参加者を対象に

・血液検査
・髄液検査

などを比較しました。

その結果、

血液中のp-tau217が高い人ほど
アミロイドが脳にたまっている可能性が高い

ことが分かりました。

診断の正確さを示す指標では、

AUC 約0.98

という非常に高い精度でした。

AUCとは、
診断の正確さを示す数字で、

1.0に近いほど
正確な検査とされています。

つまり今回の研究では、

血液検査だけでも
かなり高い精度でアルツハイマー病を推定できる可能性

が示されたことになります。

【認知症予測】血液検査で将来もわかる?

今回の研究のもう一つのポイントは、

将来の認知機能低下を予測できる可能性

が示されたことです。

p-tau217が高かった人では、
その後の経過で

・認知機能の低下が早い
・認知症へ進行しやすい

という傾向がありました。

特に軽度認知障害の段階では、

p-tau217が高い人は

認知症へ進むリスクが
約4〜5倍高い

という結果でした。

つまりこの血液検査は、

今の状態だけでなく
将来の認知症リスクの目安

になる可能性があります。

【アルツハイマー血液検査】まだ注意も必要

とても期待できる研究ですが、
いくつか注意点もあります。

血液中のp-tau217は

・体格
・腎機能
・脂質

などの影響を受ける可能性があります。

そのため、

血液検査だけで確定診断する段階ではありません。

現在は

・問診
・神経心理検査
・MRI
・必要に応じたバイオマーカー

などを組み合わせて
診断することが大切です。

それでも今回の研究は、

認知症診断がより簡単になる可能性

を示した重要な研究といえます。

まとめ

今回の研究では、

血液中のp-tau217

・アルツハイマー病の特徴を推定
・認知症の進行リスクを予測

できる可能性が示されました。

将来、血液検査が普及すれば、

より早い段階で認知症を発見できる可能性

があります。

早期診断は、

・生活習慣改善
・治療
・家族の準備

などにつながる重要なポイントです。

今後の研究の進展が
大きく期待されています。

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参考文献

Kasuga K, Kikuchi M, Kikkawa-Saito E, et al.
Evaluation of plasma p-tau217 biomarkers in detecting amyloid pathology and predicting cognitive outcomes: Observations from Japanese Alzheimer’s disease neuroimaging initiative cohort.
The Journal of Prevention of Alzheimer’s Disease.
https://doi.org/10.1016/j.tjpad.2026.100502