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脳卒中脳神経内科

脳梗塞は時間との勝負|FASTで早期発見と最新治療テネクテプラーゼを解説

脳卒中は時間との勝負 ― FASTと最新治療

脳卒中は、脳の血管が詰まったり破れたりして、
脳の細胞がダメージを受ける病気です。

特に多いのが脳梗塞で、血管が詰まることで
脳に酸素や栄養が届かなくなります。

脳卒中の世界では
「Time is Brain(時間は脳)」
という言葉があります。

これは
治療が1分遅れるごとに多くの脳細胞が失われる
可能性があることを意味しています。

そのため脳卒中では
できるだけ早く治療を開始することが最も重要です。

しかし現実には、症状に気づくのが遅れたり、
病院受診まで時間がかかることも少なくありません。

最近では、画像検査で条件を満たせば
発症から時間がたった患者さんでも
治療の可能性があることが研究で示されています。

今回はその一つである
テネクテプラーゼという治療薬の研究
について分かりやすく解説します。

【Time is Brain:脳卒中は早いほど救える】

脳梗塞では、血管が詰まると
脳の神経細胞が急速にダメージを受けます。

研究によると、
1分で約190万個の神経細胞が失われる
ともいわれています。

そのため脳卒中では

  • 早く発見する
  • 早く救急要請する
  • 早く治療する

この3つが非常に重要です。

この考え方をまとめた言葉が

Time is Brain(時間は脳)

です。

治療が早いほど、
後遺症を減らせる可能性が高くなります。

【FAST:脳卒中を見つける4つのサイン】

脳卒中の症状を見つけるために
世界中で使われている合言葉が

FAST(ファスト)

です。

FASTは次の4つのポイントを意味します。

F:Face(顔)
顔の片側が下がる、ゆがむ

A:Arm(腕)
片方の腕が上がらない

S:Speech(言葉)
ろれつが回らない、言葉が出ない

T:Time(時間)
すぐに救急要請

この症状があれば
すぐに救急車を呼ぶことが大切です。

「様子を見る」は危険です。

【発症後24時間でも治療の可能性?最新研究】

従来、脳梗塞の血栓溶解療法は
発症4.5時間以内が原則でした。

しかし最近の研究では、
画像検査で条件を満たす患者では

発症後24時間まで治療の可能性
があることが示されています。

2026年にJAMAで発表された研究では、

テネクテプラーゼという
血栓を溶かす薬の効果が調べられました。

対象は

  • 大きな血管閉塞ではない脳梗塞
  • 発症4.5〜24時間以内
  • MRIやCTで救える脳組織が残っている

患者さんでした。

結果は

良好な回復
テネクテプラーゼ:43.6%
標準治療:34.2%

と改善の可能性が示されました。

ただし注意点もあります。

脳出血の副作用が増える
可能性があるためです。

そのため、誰でも使える治療ではなく
専門医による慎重な判断が必要です。

まとめ

脳卒中では

Time is Brain(時間は脳)

という言葉の通り、
治療の早さがとても重要です。

顔のゆがみ
腕の麻痺
言葉の異常

この症状があれば

FASTを思い出してください。

そして
迷わず救急要請することが大切です。

最近では画像診断の進歩により
発症から時間がたっても
治療の可能性がある患者さんが
見つかるようになってきました。

しかし基本は

早く気づき
早く病院へ行くこと

これが脳を守る最も重要な方法です。

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那覇市・浦添市・沖縄県で
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シーサー通り内科リハビリクリニックでは、
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引用

Ma G, et al.
Tenecteplase for Acute Non-Large Vessel Occlusion
4.5 to 24 Hours After Ischemic Stroke.
JAMA. 2026.

https://doi.org/10.1001/jama.2026.0210