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寝ている間の血圧に注意|高血圧と左室肥大の新しい考え方
夜間血圧が高いと危険?
心臓を守るために知っておきたい家庭血圧の話
血圧は、診察室で測るものと思っていませんか。
実は最近、「寝ている間の血圧」がとても注目されています。
昼間の血圧が良くても、夜間に血圧が下がらない人がいます。
これを夜間高血圧といい、心臓や血管に負担をかけます。
【夜間血圧とは?家庭血圧で見える本当のリスク】
夜間血圧とは、眠っている間の血圧のことです。
本来、血圧は睡眠中に少し下がり、心臓を休ませます。
しかし、夜になっても血圧が高いままだと、
心臓は休む時間にも強い力で血液を送り続けます。
この状態が続くと、心臓の筋肉が厚くなることがあります。
これを左室肥大といいます。左室とは心臓の大切な部屋です。
左室肥大は、心不全や脳卒中などのリスクと関係します。
つまり夜間血圧は、将来の病気を予測する大切なサインです。
【朝の血圧だけでは不十分?夜間高血圧と心肥大】
今回の研究では、高血圧または心不全の患者さん1218人を対象に、
手首式の家庭血圧計で夜間血圧を7日間測定しました。
測定は、午前2時、3時、4時、就寝4時間後に行われました。
その結果、夜間の収縮期血圧が10mmHg上がるごとに、
左室肥大のリスクが高くなることが示されました。
特に重要なのは、診察室の血圧や朝の家庭血圧とは別に、
夜間血圧が独立して心臓の肥大と関係していた点です。
つまり「病院では正常」「朝の血圧もまあまあ」でも、
夜間血圧が高い人は見逃される可能性があります。
【心不全予防のためにできる夜間血圧対策】
夜間血圧が高くなりやすい人には特徴があります。
睡眠時無呼吸、肥満、糖尿病、腎機能低下がある方です。
睡眠時無呼吸とは、寝ている間に呼吸が止まる病気です。
いびき、日中の眠気、朝の頭痛がある方は注意が必要です。
また、塩分の摂りすぎ、飲酒、夜遅い食事、運動不足も、
夜間血圧を上げる原因になることがあります。
家庭血圧を測る時は、朝だけでなく夜の血圧も記録しましょう。
可能であれば、夜間測定に対応した機器の活用も選択肢です。
ただし、数値だけで自己判断して薬を増減するのは危険です。
主治医と相談し、生活習慣や薬の効き方を確認しましょう。
まとめ
高血圧の管理は、診察室の血圧だけでは不十分な時代です。
朝、夜、そして睡眠中の血圧を知ることで、
心臓や脳を守る治療につながる可能性があります。
特に、薬を飲んでいるのに血圧が安定しない方、
いびきや睡眠時無呼吸が疑われる方は、一度ご相談ください。
当院からのご案内
当院では、内科・脳神経内科・リハビリの視点から、
高血圧、睡眠時無呼吸、動脈硬化、脳卒中予防を総合的に診療しています。
血圧が気になる方、心臓や脳の病気を予防したい方は、
どうぞお気軽にご相談ください。
Kario K, Harada K, Ishiyama Y, et al. Wrist-Measured Nighttime Home BP and Left Ventricular Hypertrophy: The WISDOM-HMOD Study. Hypertension. 2026;83:2108–2117. doi:10.1161/HYPERTENSIONAHA.125.26510
