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慢性硬膜下血腫とは?手術後も注意したい認知機能とリハビリ
慢性硬膜下血腫とは?
〜手術後も続く「認知機能」と「生活機能」への注意〜
高齢者が転倒して頭を打ったあと、数週間から数か月たって
物忘れ、ふらつき、歩きにくさが出ることがあります。
その原因の一つが「慢性硬膜下血腫」です。
頭の中で、脳を包む膜の下に血液がたまる病気です。
急に症状が出る脳出血とは違い、ゆっくり進むことがあります。
そのため、認知症や年齢のせいと間違われることもあります。
2026年にJAMA Neurologyで発表された研究では、
慢性硬膜下血腫の手術後も、長期的な注意が必要と示されました。
手術で血腫を取り除くと、短期的には改善する方が多くいます。
しかし10年後には、生存率や認知機能、生活機能に差が残る可能性があります。
【慢性硬膜下血腫の症状|物忘れ・ふらつき・歩きにくさに注意】
慢性硬膜下血腫は、高齢者に多い脳外科の病気です。
転倒や軽い頭部打撲のあとに起こることがあります。
特に、血液をサラサラにする薬を飲んでいる方、
お酒が多い方、脳が萎縮している方では注意が必要です。
症状は、頭痛だけとは限りません。
物忘れ、ぼんやりする、会話がかみ合わない、歩行が不安定になる、
片側の手足に力が入りにくい、尿失禁が増えることもあります。
ご家族から見ると、「急に老けた」「認知症が進んだ」ように見えることがあります。
しかし慢性硬膜下血腫は、治療で改善が期待できる病気です。
気になる症状がある場合は、頭部CTなどの画像検査が重要です。
特に転倒後に変化が出た場合は、早めの受診をおすすめします。
【慢性硬膜下血腫の手術後|10年後も残る認知機能と生活機能の課題】
今回の研究では、慢性硬膜下血腫で手術を受けた359人を、
約10年にわたって追跡しました。
対象者の平均年齢は73.4歳でした。
年齢や性別をそろえた一般人口と比べ、生存率が低い結果でした。
1年生存率は、手術を受けた群で92.8%、一般人口で98.8%でした。
10年生存率は、手術群で55.5%、一般人口で73.5%でした。
つまり、慢性硬膜下血腫は「手術して終わり」の病気ではなく、
全身状態や生活機能を長く見守る必要があると考えられます。
また、生存している方でも、認知機能や身体機能、役割機能に
低下が残ることが報告されました。
役割機能とは、家事、仕事、地域活動など、日常の役割をこなす力です。
歩く力や考える力だけでなく、生活全体への影響を見ることが大切です。
一方で、全体的な生活の満足度は大きく低下していませんでした。
これは、適切な支援や環境調整で生活の質を保てる可能性を示しています。
【術後リハビリと再発予防|転倒・認知機能・生活習慣を見直す】
慢性硬膜下血腫の術後には、再発の確認だけでなく、
歩行、認知機能、日常生活動作を総合的に見ることが大切です。
まず重要なのは転倒予防です。
ふらつき、筋力低下、薬の影響、視力低下、夜間頻尿などを確認します。
次に、認知機能のチェックです。
物忘れや注意力低下が続く場合は、認知症だけでなく、
術後の影響や他の脳の病気も考える必要があります。
リハビリでは、歩行訓練、バランス訓練、筋力訓練を行います。
必要に応じて、作業療法や言語療法を組み合わせることもあります。
血圧、糖尿病、脂質異常症、睡眠、栄養状態の管理も大切です。
脳の回復力を支えるには、全身の健康管理が欠かせません。
慢性硬膜下血腫は、治療できる病気です。
しかし、その後の生活を守るには、医療とリハビリの継続的な関わりが重要です。
シーサー通り内科リハビリクリニックでは、頭部CTによる評価、
脳神経内科診療、認知機能評価、リハビリを組み合わせて対応します。
那覇市・浦添市・沖縄県で、転倒後の物忘れ、ふらつき、歩行障害、
慢性硬膜下血腫の術後フォローでお困りの方は、
シーサー通り内科リハビリクリニックへお気軽にご相談ください。
引用情報
Petutschnigg T, Aschwanden S, Descombes C, et al.
Long-Term Mortality, Cognition, and Quality of Life After Chronic Subdural Hematoma Surgery.
JAMA Neurology. Published online April 13, 2026.
doi:10.1001/jamaneurol.2026.0656.
