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一般内科生活習慣病(高血圧・糖尿病など)

糖尿病の合併症は耳にも起こる?難聴の原因・予防法・受診の目安をわかりやすく沖縄県那覇市・浦添市の内科専門医が解説

糖尿病で耳が聞こえにくくなる?実は見逃されている「難聴」との関係

「最近、人の話を聞き返すことが増えた」

「テレビの音量が以前より大きくなった」

「騒がしい場所だと会話が聞き取りにくい」

このような症状は、年齢のせいだと思っていませんか?

実は近年、「糖尿病と難聴」の関係が注目されています。

糖尿病の合併症として有名なのは、網膜症(目の病気)、腎症(腎臓の病気)、神経障害ですが、実は耳にも影響を与える可能性があることが分かってきました。

2025年に発表された大規模な研究では、2型糖尿病の患者さんは糖尿病のない人と比べて、難聴になるリスクが約4.2倍高いことが報告されています。

今回は、糖尿病と難聴の関係について、最新の研究結果をもとに分かりやすく解説します。

【糖尿病と難聴|なぜ耳が聞こえにくくなるの?】

私たちの耳の奥には「内耳(ないじ)」という音を感じ取る器官があります。

内耳には非常に細い血管が張り巡らされており、酸素や栄養を運んでいます。

ところが糖尿病で血糖値が高い状態が続くと、全身の細い血管が少しずつ傷ついていきます。

これを「細小血管障害(さいしょうけっかんしょうがい)」と呼びます。

糖尿病網膜症で目が悪くなったり、糖尿病腎症で腎機能が低下したりするのも同じ仕組みです。

耳の血管も例外ではありません。

血流が悪くなることで内耳の細胞がダメージを受け、音を感じ取る能力が低下すると考えられています。

また、糖尿病では神経そのものにも障害が起こるため、音の情報を脳へ伝える働きにも影響する可能性があります。

つまり糖尿病は、血管と神経の両方を通じて耳の機能を低下させる可能性があるのです。

【最新研究で判明|糖尿病患者の40〜70%に難聴】

今回の研究では、世界各国の17の研究、約8,000人を対象に解析が行われました。

その結果、糖尿病患者さんの難聴の割合は40.6〜71.9%でした。

さらに糖尿病のない人と比較すると、難聴のリスクは4.19倍高いことが分かりました。

特に影響を受けやすいのは「高い音」です。

高音域とは、

・子どもの声
・電子音
・スマートフォンの通知音
・会話の子音(サ行、タ行など)

に関係する音です。

そのため糖尿病による難聴は、

「聞こえない」

というよりも、

「言葉が聞き取りづらい」

という形で現れることが少なくありません。

家族との会話で聞き返しが増えたり、テレビの音量が大きくなったりする場合は注意が必要です。

【HbA1cと糖尿病歴|血糖管理が耳を守る】

今回の研究では、糖尿病の期間が長い人ほど難聴が多いことも明らかになりました。

糖尿病歴が10年以上ある方は、10年未満の方に比べて難聴リスクが約2倍高くなっていました。

さらに注目されたのがHbA1cです。

HbA1cとは、過去1〜2か月の平均的な血糖値を示す指標です。

健康診断などで見たことがある方も多いでしょう。

研究では、HbA1cが高い人ほど中等度以上の難聴が多い傾向が認められました。

つまり、

「血糖コントロールが悪いほど耳にも悪影響が出る可能性がある」

ということです。

近年の研究では、適切な血糖管理によって難聴の進行を抑えられる可能性も示されています。

糖尿病治療は目や腎臓を守るだけでなく、耳を守るためにも大切なのです。

【こんな症状があれば要注意|耳鼻科や内科への相談を】

次のような症状がある場合は、一度聴力検査を受けることをおすすめします。

✓ 人の話を聞き返すことが増えた

✓ テレビの音量が大きくなった

✓ 電話の声が聞き取りにくい

✓ 騒がしい場所で会話が難しい

✓ 電子音や高い音が聞こえにくい

✓ 家族から「最近聞こえていない」と言われる

難聴は放置すると生活の質(QOL)を大きく低下させます。

また近年では、難聴が認知症リスクを高めることも分かってきています。

糖尿病のある方は、血糖値だけでなく「耳の健康」にも目を向けることが大切です。

まとめ

今回の研究から、糖尿病患者さんでは難聴のリスクが高く、特に高音域の聞こえに影響が出やすいことが分かりました。

また、糖尿病の期間が長い方やHbA1cが高い方ほど、難聴のリスクが高くなる可能性があります。

糖尿病は血糖値だけの病気ではありません。

目、腎臓、神経、血管、そして耳にも影響する全身の病気です。

「最近聞こえにくいな」と感じたら、年齢のせいと決めつけず、早めに相談することをおすすめします。

【シーサー通り内科リハビリクリニックからのお知らせ】

那覇市・浦添市・沖縄県で、糖尿病、高血圧、脂質異常症、動脈硬化、難聴、認知症予防でお悩みの方は、シーサー通り内科リハビリクリニックへご相談ください。

当院では総合内科専門医・神経内科専門医として、糖尿病管理だけでなく、脳卒中予防、動脈硬化評価、認知症予防まで総合的に診療しております。

「最近耳が聞こえにくい」「糖尿病の合併症が心配」という方も、お気軽にご相談ください。

【引用文献】

Caballero-Borrego M, Andujar-Lara I.
Type 2 Diabetes Mellitus and Hearing Loss: A PRISMA Systematic Review and Meta-Analysis.
Otolaryngology–Head and Neck Surgery. 2025.
DOI: https://doi.org/10.1002/ohn.1346