ブログ

ニューロリハビリテーションリハビリテーション科認知症

頭部外傷後は早期リハビリが重要!認知症・アルツハイマー病リスクを下げる最新研究

■本文

頭を強く打った後、「しばらく様子を見よう」と考える方も多いです。
しかし近年、脳のケガ(頭部外傷)後の対応が将来の認知症リスクに関係する
ことが分かってきました。

今回は最新研究をもとに、「早期リハビリの重要性」について
わかりやすく解説します。

【頭部外傷と認知症リスクの関係】

頭部外傷(脳震とうや事故による脳のダメージ)は、
将来的に認知症のリスクを高めることが知られています。

特に中等度〜重度の脳外傷では、
アルツハイマー病の発症リスクが上昇します。

アルツハイマー病とは、記憶力や判断力が低下する病気で、
脳に異常なたんぱく質がたまることが原因とされています。

研究では、外傷後に脳の炎症や神経のダメージが続くことで、
こうした変化が進む可能性が示されています。

つまり、「頭を打った後の影響は長く続く」ということです。

【早期リハビリで認知症リスクは下がる】

今回の研究では、頭部外傷後のリハビリ開始時期が
認知症リスクに大きく関係することが示されました。

外傷後1週間以内にリハビリを開始した人は、
遅れて開始した人と比べて、

・3年後のアルツハイマー病リスク:約41%低下
・5年後でもリスク低下が持続

という結果でした

リハビリとは、
・体を動かす訓練(理学療法)
・日常動作の練習(作業療法)
・記憶や注意力のトレーニング(認知リハビリ)

などを組み合わせた治療です。

早く始めることで、脳の回復力(神経可塑性)が高まり、
ダメージを受けた機能を補うことができます。

【なぜ早期リハビリが重要なのか】

脳には「神経可塑性(しんけいかそせい)」という、
ダメージ後に機能を回復させる力があります。

これは簡単にいうと、
「脳が新しい回路を作り直す力」です。

早期リハビリはこの力を最大限に引き出し、

・神経のつながりを強化
・認知機能の低下を防ぐ
・将来の認知症リスクを軽減

といった効果が期待されます。

さらに、「認知予備能(のうの余力)」を高めることで、
多少の脳の変化があっても症状が出にくくなります。

この研究でも、早期介入が長期的な脳の健康に
良い影響を与える可能性が示されています。

■まとめ

頭部外傷は一時的な問題と思われがちですが、
将来の認知症リスクに影響する重要な出来事です。

特に大切なのは、

「できるだけ早くリハビリを開始すること」

です。

・外傷後は放置しない
・早期に専門医へ相談
・適切なリハビリを受ける

これが将来の脳の健康を守るカギになります。

■引用

・Kennemer AA, et al. Timing of neurorehabilitation and Alzheimer’s disease risk
J Alzheimers Dis. 2025 December ; 108(3): 1155–1165. doi:10.1177/13872877251385262.

■当院からのお知らせ

那覇市・浦添市・沖縄県で
「頭を打った後が心配」「認知症が不安」という方は、
シーサー通り内科リハビリクリニックへご相談ください。

当院では
・脳神経内科専門医による評価
・認知機能チェック
・リハビリテーション
を組み合わせ、早期からの介入を行っています。

将来の認知症予防のためにも、
気になる症状があればお気軽にご相談ください。