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一般内科骨粗鬆症

骨粗しょう症と動脈硬化は関係する?閉経後女性の健康管理

心血管リスクが高い女性は骨折にも注意

〜骨と血管を一緒に守る新しい健康管理〜

「骨折」と聞くと、骨粗しょう症や転倒を思い浮かべる方が多いです。

一方で、最近の研究では、心筋梗塞や脳卒中などの
「心血管病のリスク」が高い人ほど、骨折にも注意が必要な可能性が示されています。

特に閉経後の女性では、女性ホルモンの低下により骨密度が下がりやすく、
同時に高血圧、脂質異常症、糖尿病なども増えやすくなります。

つまり、骨の健康と血管の健康は、別々ではなく、
同時に見ていくことが大切になってきています。

【心血管リスクと骨折リスクの関係】

2026年に発表されたWomen’s Health Initiativeの研究では、
閉経後女性21,300人を対象に、心血管リスクと骨折の関係が調べられました。

この研究では、PREVENTスコアという心血管病リスク評価を用いて、
10年以内に心血管病を起こすリスクを低リスクから高リスクに分類しています。

その結果、心血管リスクが中等度から高い女性では、
主要な骨粗しょう症性骨折や大腿骨近位部骨折のリスクが高い傾向がありました。

特に股関節の骨折では、低リスク群と比べて、
中等度リスク群で約1.33倍、高リスク群で約1.93倍のリスクが示されました。

股関節の骨折は、歩行能力の低下や介護の原因になりやすい骨折です。

そのため、血圧や血糖、コレステロールが高い方は、
「血管だけでなく骨も弱っていないか」を確認する視点が大切です。

【高血圧・糖尿病・脂質異常症と骨の健康】

なぜ血管のリスクが骨折と関係するのでしょうか。

理由の一つは、慢性的な炎症です。

炎症とは、体の中でくすぶる小さな火事のような状態です。

高血圧、糖尿病、肥満、喫煙などでは、体の中で炎症や酸化ストレスが起こりやすくなります。

酸化ストレスとは、細胞がさびつくような状態です。

この状態が続くと、血管が硬くなる動脈硬化だけでなく、
骨の質にも悪影響を与える可能性があります。

また、糖尿病では骨密度が保たれていても、
骨のしなやかさや強さが低下し、骨折しやすくなることがあります。

高血圧では、カルシウムの排泄や血管の硬さが関係し、
骨の代謝に影響する可能性も指摘されています。

つまり、骨折予防はカルシウムやビタミンDだけでは不十分です。

血圧、血糖、脂質、体重、運動習慣をまとめて整えることが、
骨と血管の両方を守る近道になります。

【閉経後女性に必要な骨折予防と検査】

閉経後の女性では、骨密度検査を一度は受けることをおすすめします。

特に、身長が縮んだ、背中が丸くなった、親が骨折した、
過去に軽い転倒で骨折したことがある方は注意が必要です。

また、高血圧、糖尿病、脂質異常症、慢性腎臓病、喫煙歴がある方も、
骨折リスクを一緒に評価する価値があります。

骨密度検査にはいくつか種類がありますが、
腰椎や大腿骨を測定するDEXA法は、骨粗しょう症診療でよく使われる検査です。

骨折予防では、薬だけでなく生活習慣も重要です。

たんぱく質、カルシウム、ビタミンDを意識し、
ウォーキングや筋力トレーニングを無理のない範囲で続けましょう。

ただし、すでに骨粗しょう症がある方や転倒しやすい方は、
自己判断で強い運動を始めるのではなく、医療機関で相談してください。

骨を強くすることは、将来の寝たきり予防にもつながります。

そして、血管を守ることは、脳卒中や心筋梗塞の予防にもつながります。

骨と血管は、年齢とともに一緒に守っていくべき大切な健康資産です。

まとめ

閉経後女性では、心血管リスクが高いほど、
主要な骨粗しょう症性骨折や股関節骨折のリスクが高くなる可能性があります。

高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満、喫煙などがある方は、
血管だけでなく骨の健康にも目を向けましょう。

「骨粗しょう症の検査」と「生活習慣病の管理」を同時に行うことで、
将来の骨折、脳卒中、心筋梗塞をまとめて予防することが期待できます。

当院からのお知らせ

那覇市・浦添市・沖縄県で、骨粗しょう症、生活習慣病、動脈硬化、
脳卒中予防についてお困りの方は、シーサー通り内科リハビリクリニックへご相談ください。

当院では、内科・脳神経内科・リハビリの視点から、
高血圧、糖尿病、脂質異常症、骨粗しょう症を総合的に評価します。

骨密度検査、動脈硬化評価、生活習慣指導、リハビリを組み合わせ、
「骨」と「血管」を一緒に守る医療を目指しています。

引用情報

Hossain R, et al. The association between 10-year cardiovascular risk and fracture incidence in postmenopausal women: a prospective analysis from the Women’s Health Initiative. The Lancet Regional Health – Americas, 2026.