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高血圧治療は血圧だけで十分?脂質管理が大切な理由
レムナントコレステロールとは?
〜高血圧治療で見落としたくない「残りもの脂質」〜
高血圧は、脳卒中や心筋梗塞の大きな原因です。
血圧を下げることは、将来の血管病を防ぐためにとても大切です。
一方で、血圧だけを見ていれば十分とは限りません。
最近注目されているのが「レムナントコレステロール」です。
レムナントとは「残りもの」という意味です。
食後などに血液中を流れる脂質の粒子が、分解されずに残ったものです。
このレムナントコレステロールは、動脈硬化と関係します。
つまり、血管の内側に脂がたまり、血管が硬く狭くなる原因になります。
2026年に発表された研究では、高リスク高血圧の患者さんで、
レムナントコレステロールの値により、血圧をしっかり下げる効果が
変わる可能性が示されました。
【高血圧とレムナントコレステロール|血圧だけでは見えないリスク】
高血圧は、血管に強い圧力がかかり続ける状態です。
長く続くと、脳、心臓、腎臓の血管に負担がかかります。
その結果、脳卒中、心筋梗塞、心不全、腎機能低下などが
起こりやすくなります。
一方、レムナントコレステロールは脂質異常症の一つです。
LDLコレステロール、いわゆる悪玉コレステロールとは別の視点です。
LDLが正常でも、中性脂肪が高い方では、レムナントが高いことがあります。
特に肥満、糖尿病、脂肪肝、飲酒量が多い方では注意が必要です。
レムナントは血管の壁に入り込みやすく、炎症を起こすと考えられています。
そのため、動脈硬化を進める「隠れた脂質リスク」ともいえます。
【強化降圧治療の効果|レムナントが高い人で心筋梗塞が減る可能性】
今回の研究は、ESPRIT試験の追加解析です。
高リスク高血圧の患者さん11,221人が対象になりました。
通常治療では収縮期血圧140mmHg未満を目標としました。
強化治療では、収縮期血圧120mmHg未満を目標にしました。
研究では、レムナントコレステロールの値で参加者を分け、
血圧をより厳格に下げた場合の効果を調べました。
その結果、レムナントコレステロールが高い群では、
強化降圧により主要な心血管イベントが減る傾向がみられました。
特に心筋梗塞については、レムナントが高い群でリスク低下が目立ちました。
一方、レムナントが低い群では、同じほど明確な差は示されませんでした。
これは、「血圧治療の効果は、脂質の状態によって変わるかもしれない」
という大切な示唆です。
ただし、この研究は後から詳しく解析した「事後解析」です。
そのため、すぐに全員の治療目標を変える根拠とまでは言えません。
それでも、高血圧の方では血圧だけでなく、脂質、糖尿病、肥満、
脂肪肝をまとめて確認する重要性が改めて示されました。
【動脈硬化予防のポイント|血圧・脂質・血糖をまとめて管理】
血管病を防ぐためには、血圧だけを下げればよいわけではありません。
血圧、コレステロール、中性脂肪、血糖、体重を総合的に見ることが大切です。
まず、家庭血圧を測りましょう。
診察室だけでなく、自宅での朝晩の血圧が治療判断に役立ちます。
次に、脂質検査を確認しましょう。
LDLコレステロール、中性脂肪、HDLコレステロールに加えて、
レムナントコレステロールも参考になる場合があります。
食事では、甘い飲み物、菓子類、揚げ物、夜遅い食事を控えましょう。
魚、大豆製品、野菜、海藻、きのこを増やすことも大切です。
運動は、速歩きや軽い筋トレを無理なく続けることが基本です。
内臓脂肪が減ると、血圧、脂質、血糖が同時に改善しやすくなります。
高血圧の治療目標は、年齢、腎機能、脳卒中や心臓病の既往、
ふらつきや転倒リスクによって変わります。
「低ければ低いほどよい」と自己判断するのは危険です。
薬の調整は、必ず医師と相談しながら行いましょう。
シーサー通り内科リハビリクリニックでは、高血圧、脂質異常症、
糖尿病、脂肪肝、動脈硬化を総合的に評価しています。
血液検査、家庭血圧の確認、頸動脈エコー、CTによる内臓脂肪評価、
動脈硬化評価などを組み合わせ、脳卒中・心筋梗塞予防を目指します。
那覇市・浦添市・沖縄県で、高血圧、コレステロール、中性脂肪、
動脈硬化、脂肪肝が気になる方は、
シーサー通り内科リハビリクリニックへお気軽にご相談ください。
引用情報
Wang H, Li S, Sun Y, et al.
Remnant cholesterol level modified the effects of intensive systolic blood pressure lowering treatment in high-risk hypertensive patients: a post hoc analysis of the ESPRIT trial.
Hypertension Research. Published April 21, 2026
