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多発性硬化症とは?症状・原因・治療法をやさしく解説
見逃さないで!多発性硬化症のサインと最新治療法
「手足がしびれる」「視界がぼやける」――
そんな症状が続いていたら、それは多発性硬化症(MS)のサインかもしれません。
この記事では、MSについての基本情報から最新の治療法、生活のヒントまでをわかりやすくご紹介します。
多発性硬化症とは?原因とメカニズム
多発性硬化症(MS:Multiple Sclerosis)は、脳や脊髄の神経をおおう“髄鞘(ずいしょう)”が壊れてしまう病気です。
髄鞘は電気信号をスムーズに伝える「絶縁体」のような役割をしています。
これが傷つくと、神経の情報伝達がうまくいかなくなり、さまざまな神経症状が出てきます。
MSは自己免疫疾患のひとつで、自分の免疫が誤って自分の神経を攻撃してしまうことが原因と考えられています。
詳しい原因はまだ完全には分かっていませんが、遺伝やウイルス感染、ビタミンDの不足などが関係しているとされています。
MSは20~40代の若い世代での発症が多く、女性に多いのも特徴です。
どんな症状が出るの?多彩で見逃されやすいサイン
多発性硬化症は、症状の現れ方が人によって異なり、しかも一時的に良くなったり悪くなったりするのが特徴です。
以下のような症状が現れたら、MSを疑う必要があります。
- 視力の低下・視界のかすみ(視神経炎)
片目がぼやける、痛みがあるなどの症状が数日間続くことがあります。 - 手足のしびれや力が入りにくい
片方だけの場合もあれば、両足とも感覚が鈍くなる場合もあります。 - 歩きにくい・ふらつく・まっすぐ歩けない
脳のバランスを司る部分に障害が出たときに起こります。 - 排尿トラブルや便秘
神経の障害によって膀胱のコントロールがうまくいかなくなることもあります。 - 疲れやすさやうつ症状
病気そのものの影響に加えて、慢性的な症状によるストレスが原因になることもあります。
このような症状は「一時的なもの」と思って見逃されやすく、診断までに時間がかかることもあります。
気になる症状が続くときは、早めに脳神経内科を受診しましょう。
多発性硬化症の診断と最新の治療法
MSの診断は、MRI(磁気共鳴画像)検査や髄液検査、神経学的診察などを組み合わせて行われます。
脳や脊髄の画像で「脱髄(だつずい)」という病変が見つかることで診断の手がかりになります。
現在の主な治療法は「再発予防」と「症状のコントロール」です。
急性期の治療(再発時)
再発時には**ステロイドの点滴(パルス療法)**を用いて炎症を抑えます。
数日間の集中治療で症状を和らげることが期待されます。
再発予防のための免疫治療
近年、多くの免疫治療薬が登場し、再発を防ぐための内服薬・注射薬が選べるようになりました。
- インターフェロン製剤(注射)
- フィンゴリモド・ジメチルフマレート(内服薬)
- ナタリズマブ・オファツムマブなどの抗体医薬(注射・点滴)
これらは再発の回数を減らすだけでなく、脳の萎縮や障害の進行を遅らせる効果もあります。
副作用や効果の持続時間などを考慮して、専門医が一人ひとりに合った治療法を選択します。
生活で気をつけたいこと〜体と心を守るヒント〜
多発性硬化症は慢性疾患ですが、工夫次第で自分らしい生活を続けることが可能です。
1. 無理せず休息をとる
MSの患者さんは**疲れやすい(易疲労)**傾向があります。
体を酷使せず、こまめな休憩や昼寝を取り入れましょう。
2. 体を冷やさない
体温の上昇や冷えすぎが症状を悪化させることがあります。
エアコンや入浴時の温度管理に注意しましょう。
3. 定期的なリハビリや運動
バランス訓練・歩行訓練・筋力維持など、リハビリが機能維持に役立ちます。
当院では理学療法士によるMS対応リハビリを提供しています。
4. 不安やうつへの対応
慢性的な病気であるMSでは、心のケアも大切です。
心理士・ソーシャルワーカーと連携したサポート体制も整っています。
まとめ:早期発見と専門医による治療がカギ
多発性硬化症は、早期診断・早期治療でコントロールが可能な病気です。
若い世代に発症することも多いため、初期症状に気づくことがとても大切です。
当院では、MSの診断・治療・生活支援までトータルでサポートしています。
「もしかして?」と感じたら、どうか一人で抱え込まずにご相談ください。
【参考文献・引用】
- 日本神経学会「多発性硬化症 診療ガイドライン2023」
- NMSS(National Multiple Sclerosis Society)
- 厚生労働省 難病情報センター「多発性硬化症・視神経脊髄炎」
当院のご案内
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