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日本の認知症が増加中?地域差や将来予測とその対策とは
日本の認知症の現状と未来予測:地域差とリスク要因に注目
日本では、高齢化の進行とともに、アルツハイマー病やその他の認知症が大きな社会問題となっています。2025年に発表された最新の研究によると、日本における認知症の罹患率や死亡率は今後さらに上昇すると予測されています。
この記事では、【高齢化と認知症の関連】、【地域ごとの差とその背景】、【予防可能なリスク要因】の3つの観点から、わかりやすく解説します。
【高齢化と認知症の関連】
~長生きするほど、認知症のリスクも高まる~
近年の日本では、平均寿命が延び、70歳以上の人口も急増しています。この研究では、1990年から2021年にかけて、認知症による死亡率や生活の質を損なう年数(DALYs)が大幅に増加していることが示されました。
特に注目すべきは、70歳以上の方が認知症全体の9割以上を占めていることです。また、今後2030年までに死亡者の99%以上がこの年齢層になると予測されています。
この背景には「長寿によるリスクの蓄積」があり、年を重ねるほど認知機能に関わる疾患の発症リスクが高まるのです。
【地域ごとの差とその背景】
~都市部に多い?地方の診断率が低い?~
この研究では、日本の地域ごとの認知症の罹患率や死亡率の違いも明らかになりました。
たとえば、東京都・神奈川県・大阪府などを含む【関東・関西地域】では、認知症の患者数が全国の6割以上を占めています。これは高齢者人口の多さや医療体制が整っているため、診断が進んでいることも一因と考えられます。
一方で、【東北地方】や【九州・沖縄】などの地方では、認知症の割合が減少しているように見えますが、これは医療アクセスの制限や診断の遅れによる「見えにくさ」が原因とされています。
つまり、地域差は単なる発症率の違いではなく、「発見率」や「診療体制」の違いを反映している可能性が高いのです。
【予防可能なリスク要因】
~血糖・体重・喫煙に注意!今からできる予防策~
認知症のすべてが予防できるわけではありませんが、リスクを減らす方法はあります。
今回の研究では、日本人の認知症の大きな要因として、以下の3つが挙げられました。
- 高血糖(空腹時血糖値の上昇)
- 肥満(高BMI)
- 喫煙習慣
特に空腹時血糖の上昇は、脳の炎症やアミロイドβの蓄積を引き起こし、認知症のリスクを高めることが知られています。
また、肥満によるホルモンバランスの乱れや、喫煙による血管障害も認知機能に悪影響を与えます。
男女別に見ると、女性では高血糖と肥満の影響がより顕著である一方、男性では喫煙の影響が大きいことも分かっています。
【まとめ】
~予測される未来に備えて、今からできること~
日本では2030年までに、認知症による死亡者や要介護者がさらに増加することが予測されています。
しかし、以下のような対策によって、将来的な負担を減らすことは可能です。
- 健康的な食生活と運動で、血糖や体重をコントロールする
- 禁煙をすすめる
- 地域ごとの医療アクセスを改善し、早期診断を促進する
- 高齢者だけでなく、中年期からの予防意識を高める
特に「長生き=健康寿命の延伸」を意識することが、認知症予防において重要です。
【参考文献】
Behera DK, Rahut DB, Tripathy S. Alzheimer’s disease and dementia in Japan: Epidemiological trends, regional disparities, and future projections. Alzheimer’s & Dementia. 2025;21:e70444. https://doi.org/10.1002/alz.70444
【当院の取り組み】
シーサー通り内科リハビリクリニックでは、認知症予防のための健康チェックや生活習慣のアドバイス、脳神経リハビリ、早期発見のための認知機能検査も行っています。地域の皆さまがいつまでも自分らしく暮らせるよう、専門医として丁寧にサポートいたします。
▶ 詳しくは当院ホームページへ:https://www.shisa-clinic.com
