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一般内科

テストステロン補充療法は安全?男性更年期(LOH症候群)の症状・効果・副作用を専門医が徹底解説

疲れが取れない…それは男性更年期かもしれません

「以前より疲れやすくなった」
「やる気が出ない」
「筋力が落ちた」
「性欲が低下してきた」
「仕事への集中力が続かない」

このような症状を、「年齢のせいだから仕方がない」と思っていませんか。

もちろん加齢による変化もありますが、男性ホルモン(テストステロン)の低下によって起こる**男性更年期(LOH症候群)**が原因となっている場合があります。

近年ではテストステロン補充療法(男性ホルモン補充療法)の安全性について大規模研究が行われ、「適切な患者さんに適切に使用すれば、有効な治療となる可能性が高い」ことが分かってきました。

一方で、「若返りの薬」「疲労回復の万能薬」として安易に使用すべきではないことも明らかになっています。

今回は最新の研究結果をもとに、テストステロン補充療法の効果や副作用、治療を受ける際の注意点について分かりやすく解説します。

【男性更年期(LOH症候群)とは?テストステロン低下で起こる症状】

テストステロンとは、男性ホルモンの代表であり、筋肉や骨、性機能、気力、集中力、認知機能などに深く関わっています。

30歳頃から少しずつ減少し始め、加齢や肥満、睡眠不足、ストレス、糖尿病などによってさらに低下することがあります。

テストステロンが不足すると、次のような症状が現れます。

  • 疲れやすい
  • やる気が出ない
  • 気分が落ち込む
  • 性欲が低下する
  • ED(勃起障害)
  • 筋力が低下する
  • お腹周りに脂肪が付きやすい
  • 集中力が低下する
  • 骨がもろくなる(骨粗しょう症)

ただし、このような症状は睡眠時無呼吸症候群や糖尿病、甲状腺疾患、うつ病などでも起こります。

そのため、「疲れているからテストステロンが低い」と自己判断することは危険です。

診断には症状だけでなく、朝の血液検査でテストステロン値が低いことを複数回確認する必要があります。

【テストステロン補充療法の効果|最新研究で分かったこと】

不足したテストステロンを補う治療が「テストステロン補充療法」です。

注射や塗り薬、貼り薬などが使用されます。

期待できる効果として、

  • 性欲改善
  • ED改善
  • 筋肉量増加
  • 骨密度改善
  • 気分改善
  • 軽度の疲労感改善

などが報告されています。

しかし、「劇的に若返る」「何歳でも20代に戻る」といった効果は科学的には証明されていません。

2023年に発表されたTRAVERSE試験では、5,200人以上を対象に心筋梗塞や脳卒中の発症を調べました。

その結果、適切な患者さんに使用した場合、心筋梗塞や脳卒中などの重大な心血管イベントは増加しませんでした

この結果を受け、2026年にはJAMAで「適応を広げてもよいのではないか」という議論が紹介されました。

一方で専門家の間では、

「安全性は確認されつつある」

という意見と、

「安易な処方が増えることを心配する」

という意見があり、慎重な姿勢も示されています。

【テストステロン補充療法の副作用|心臓・前立腺・血栓への注意】

安全性が高まったとはいえ、副作用がないわけではありません。

注意すべき副作用には、

  • 多血症(血液が濃くなる)
  • 心房細動(不整脈)
  • 血栓症
  • 肺塞栓症
  • 血圧上昇
  • ニキビ
  • むくみ

などがあります。

また、外からテストステロンを補うことで精子を作る働きが抑えられ、不妊につながる可能性があります。

将来お子さんを希望する方は、治療開始前に必ず医師へ相談してください。

前立腺がんについても、「必ず悪化する」とは証明されていませんが、完全に安全とも言えません。

そのため、

  • PSA検査
  • 前立腺の診察
  • 血液検査
  • 血圧測定

などを定期的に受けながら治療を続けることが重要です。

さらに、肥満や睡眠時無呼吸症候群、糖尿病が原因でテストステロンが低下している方では、生活習慣の改善だけで数値が回復することもあります。

まずは原因を見つけることが、最も大切な治療です。

【よくある質問】

Q. テストステロン補充療法は危険ですか?

適切な診断と定期的な検査を行えば、安全に治療できる可能性が高いと考えられています。

Q. 男性更年期は何歳から始まりますか?

30歳頃から徐々にテストステロンは低下し、40〜60歳頃に症状が目立つ方が増えます。

Q. 自然にテストステロンを増やす方法はありますか?

十分な睡眠、筋力トレーニング、適正体重の維持、禁煙、節酒、ストレス管理は、テストステロン低下の予防や改善につながる可能性があります。

Q. 疲れているだけでも検査した方がいいですか?

疲労感だけでは男性更年期とは判断できません。糖尿病や貧血、甲状腺疾患、睡眠時無呼吸症候群などが隠れていることもあるため、総合的な診察が重要です。

【那覇市・浦添市・沖縄県で男性更年期や慢性的な疲労でお困りの方へ】

「疲れが取れない」「やる気が出ない」「性欲が低下した」「筋力が落ちた」といった症状は、男性更年期だけでなく、糖尿病や睡眠時無呼吸症候群、甲状腺疾患、生活習慣病などが原因となっていることも少なくありません。

シーサー通り内科リハビリクリニックでは、総合内科専門医・脳神経内科専門医の立場から、血液検査や生活習慣病の評価、睡眠障害の診断などを通じて、症状の原因を総合的に診療しています。必要に応じて泌尿器科や内分泌内科などの専門医療機関とも連携し、一人ひとりに適した治療をご提案します。

那覇市・浦添市をはじめ、沖縄県で男性更年期(LOH症候群)、テストステロン低下、慢性的な疲労、やる気の低下、性欲低下、EDなどでお悩みの方は、シーサー通り内科リハビリクリニックまでお気軽にご相談ください。

参考文献

  1. Schweitzer K. Testosterone Therapy: Does New Evidence Warrant Broader Prescribing? JAMA. Published online July 10, 2026. doi:10.1001/jama.2026.13149.
  2. Lincoff AM, et al. Cardiovascular Safety of Testosterone-Replacement Therapy. N Engl J Med. 2023;389:107-117. https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2215025
  3. Bhasin S, et al. Testosterone Therapy in Men With Hypogonadism: An Endocrine Society Clinical Practice Guideline. J Clin Endocrinol Metab. 2018;103:1715-1744.
  4. American Urological Association. Testosterone Deficiency Guideline. https://www.auanet.org
  5. U.S. Food and Drug Administration. FDA Issues Class-Wide Labeling Changes for Testosterone Products.https://www.fda.gov/drugs/drug-safety-and-availability/fda-issues-class-wide-labeling-changes-testosterone-products