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脳卒中後に使える腕もリハビリが必要?生活を楽にする最新研究
脳卒中のあと、
手足に麻痺が残ることがあります。
多くの場合、
リハビリでは
「麻痺した側の手や腕」に
注目が集まります。
しかし最近の研究では、
麻痺していない側の腕も
思った以上に機能が低下している
可能性が指摘されています。
これは一般の方には
あまり知られていない事実です。
今回紹介する研究では、
脳卒中後の患者さんに対して
「麻痺していない腕」のリハビリが
どの程度効果があるのかが
詳しく調べられました。
その結果、
この腕を意識して訓練することで
手の動きが改善する可能性が
示されました。
脳卒中リハビリの考え方を
少し変えるかもしれない
興味深い研究です。
【脳卒中で起こる“もう一つの腕の問題”】【脳卒中リハビリ】
脳卒中では、
脳の障害とは反対側の
手足が動かしにくくなります。
例えば右の脳に障害が起きると
左の手足に麻痺が出ることが
よくあります。
そのため多くの方は、
「反対側だけが悪くなる」と
考えがちです。
しかし実際には、
麻痺していない側の腕にも
軽い運動障害が出ることがあります。
たとえば
・細かい動作がしにくい
・物をつかみにくい
・動きが遅くなる
といった問題です。
この腕は日常生活で
頼りにされることが多いため、
少しの障害でも
生活の質に影響します。
特に、
麻痺が重い患者さんでは
・食事
・着替え
・家事
・書く動作
などのほとんどを
この腕に頼ることになります。
そのため、
この腕の機能を
より良く保つことが
とても重要になります。
【最新研究でわかったリハビリ効果】【脳卒中研究】
今回の研究では、
慢性期の脳卒中患者さんを対象に
ランダム化比較試験が行われました。
ランダム化比較試験とは、
医学研究の中でも
信頼性が高い研究方法です。
研究では、
患者さんを2つのグループに分けました。
1つのグループは
麻痺していない側の腕を
集中的に訓練しました。
もう1つのグループは
従来どおり
麻痺した側の腕の訓練を
受けました。
訓練は5週間行われました。
その結果、
麻痺していない腕を
トレーニングしたグループでは
手の動きのテストで
約12%の改善がみられました。
また課題を終える時間も
平均で約6秒短くなりました。
これは日常生活での
手の使いやすさの改善を
示している可能性があります。
ただし、
生活全体の自立度などの
指標では大きな差は
みられませんでした。
つまり今回の研究は
「非麻痺側の腕の動きは改善する可能性がある」
という結果でした。
【脳卒中後の生活を楽にするリハビリの考え方】
この研究が示しているのは、
脳卒中リハビリは
「麻痺した側だけを見るもの」
ではないということです。
特に重い麻痺がある場合、
非麻痺側の腕は
生活の中心になります。
そのため
・使いやすくする
・動きを改善する
・疲れにくくする
といった訓練も
とても大切になります。
今後の脳卒中リハビリは
麻痺側の回復+非麻痺側の強化
という考え方が
重要になる可能性があります。
もし脳卒中後に
・手が不器用になった
・動作が遅くなった
・物を落としやすい
と感じる場合は、
非麻痺側の腕も
リハビリの対象になることがあります。
専門医やリハビリスタッフに
相談してみることを
おすすめします。
【当院からのお知らせ】
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引用文献
Maenza C, Winstein CJ, Murphy TE, et al.
Targeted Remediation of the Ipsilesional Arm in Chronic Stroke.
JAMA Neurology. 2026.
https://doi.org/10.1001/jamaneurol.2025.5496
