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脳神経内科認知症

若年性認知症と血液検査|早期発見につながる最新バイオマーカー 沖縄県那覇市・浦添市の認知症専門医・脳神経内科専門医が解説

若年性認知症と血液バイオマーカー

早期発見と進行予測への期待

「まだ若いから認知症ではない」と思っていても、
65歳未満で発症する認知症があります。
これを若年性認知症といいます。

若年性認知症では、もの忘れだけでなく、
仕事のミス、性格の変化、言葉が出にくい、
段取りが悪くなるなどで気づかれることがあります。

今回紹介する研究は、若年性アルツハイマー病と
前頭側頭型認知症における血液バイオマーカーの研究です。

バイオマーカーとは、病気の状態を知るための
「体の中の目印」のようなものです。
血液検査で測れるようになれば、診療の助けになります。

【若年性認知症とは|もの忘れだけではない早期症状】

若年性認知症は、65歳未満で発症する認知症です。
働き盛りの年代で起こるため、本人や家族の生活に
大きな影響を与えることがあります。

代表的な原因には、若年性アルツハイマー病と
前頭側頭型認知症があります。

若年性アルツハイマー病では、記憶障害に加えて、
道に迷う、予定管理が難しい、計算や書類作業が苦手になる
といった症状が出ることがあります。

前頭側頭型認知症では、性格変化、怒りっぽさ、
同じ行動の繰り返し、言葉の障害などが目立つことがあります。

「うつ病かな」「更年期かな」「疲れかな」と思われ、
診断までに時間がかかることも少なくありません。

そのため、早期に病気の種類や進行リスクを見極める
検査の重要性が高まっています。

【血液バイオマーカー|p-tau217・GFAP・NfLとは】

今回の研究では、韓国34施設の前向きコホートで、
322人の若年性認知症患者さんが解析されました。

対象は、若年性アルツハイマー病245人、
前頭側頭型認知症77人です。

調べられた血液マーカーは、p-tau217、GFAP、NfLの3つです。

p-tau217は、アルツハイマー病に関係する
タウたんぱくの変化を反映するマーカーです。

GFAPは、脳を支える細胞であるアストロサイトの反応を
反映すると考えられています。

NfLは、神経の傷みや変性を示すマーカーです。
神経細胞がダメージを受けると血液中で増えることがあります。

研究では、若年性アルツハイマー病では、
p-tau217、GFAP、NfLが高いほど、MMSEという認知機能検査の
低下が速いことが示されました。

また、CDR-SBという生活機能を含む重症度評価でも、
これら3つのマーカーが悪化と関連していました。

一方、前頭側頭型認知症では、p-tau217ではなく、
GFAPとNfLが認知機能低下と関連していました。

つまり、病気の種類によって、役立つ血液マーカーが
少しずつ異なる可能性があります。

【認知症予防と早期相談|血液検査だけに頼らない総合評価】

この研究で大切なのは、血液検査だけで認知症を診断する、
という話ではない点です。

血液バイオマーカーは、診断や進行予測を助ける
有望な道具ですが、まだ研究段階の部分もあります。

実際の診療では、問診、認知機能検査、血液検査、
頭部MRIやCT、必要に応じた専門的検査を組み合わせます。

特に若年性認知症では、うつ病、睡眠障害、甲状腺疾患、
ビタミン不足、薬剤の影響など、似た症状を出す病気もあります。

そのため、「血液マーカーが高いか低いか」だけでなく、
生活の変化や家族から見た様子を丁寧に確認することが大切です。

早めに相談することで、治療できる原因を見つけたり、
生活支援やリハビリを早く始めたりすることができます。

もの忘れ、仕事のミス、性格の変化、言葉の出にくさが続く場合は、
年齢に関係なく医療機関へ相談しましょう。

当院からのお知らせ

シーサー通り内科リハビリクリニックでは、
内科・脳神経内科・リハビリテーションの視点から、
もの忘れ、認知症、若年性認知症の相談に対応しています。

認知機能の評価、生活習慣病の管理、頭部画像検査、
必要に応じた専門医療機関との連携を大切にしています。

那覇市・浦添市・沖縄県で、もの忘れ、認知症予防、
若年性認知症、言葉の出にくさ、性格変化でお困りの方は、
シーサー通り内科リハビリクリニックへご相談ください。

引用情報

Jang H, Lee SM, Kim HJ, et al.
Plasma Biomarkers and Clinical Outcomes in Early-Onset Dementia.
JAMA Network Open. 2026;9(4):e269687.
doi:10.1001/jamanetworkopen.2026.9687