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一般内科生活習慣病(高血圧・糖尿病など)

「2型糖尿病の運動習慣を変える!スマホ連動の最新治療サポートとは」

スマホで運動習慣が変わる?糖尿病患者に朗報の新研究

糖尿病と診断された方の多くが、食事と運動の改善をすすめられます。
でも実際には「運動が続かない」と悩む人も多いのではないでしょうか。

そんな中、イギリスとカナダの共同研究「MOTIVATE-T2D」が発表され、
スマホアプリやウェアラブル機器を活用することで、運動の継続が可能になるという希望が見えてきました。

この記事では、最新研究の内容をわかりやすくご紹介しながら、
日常に取り入れられるヒントもお伝えします。

【研究の背景:なぜ「運動継続」が難しいのか】

2型糖尿病は、インスリンの働きが悪くなり、血糖値が高くなってしまう病気です。
その管理には、薬やインスリンだけでなく、生活習慣の見直しが不可欠です。

中でも運動は、血糖値の改善や体重のコントロール、気分の安定などに有効ですが、
「ひとりで続けるのはつらい」「忙しくて時間がない」という理由で断念する方も多いのが現状です。

運動を習慣化するには、「モチベーション(やる気)」と「サポート体制」が大切です。
そこで注目されたのが、デジタル機器を活用した“モバイルヘルス”でした。

【研究の内容:スマホ+アドバイスで運動が習慣に?】

今回ご紹介する「MOTIVATE-T2D研究」では、イギリスとカナダの2型糖尿病の成人を対象に、
スマホアプリやフィットネストラッカー(活動量計)を使って運動をサポートしました。

この研究のポイントは3つです。

  1. スマホアプリで毎日の運動データを記録
  2. 専門スタッフによる遠隔での健康アドバイス(行動支援)
  3. 自己目標の設定と達成に向けた継続サポート

研究には3か月間参加し、実際にどれだけ運動量が増えたかや継続できたかを評価しました。

その結果、ほとんどの参加者がアプリを使い続け、
「自分に合ったアドバイスが励みになった」「目標を意識しやすかった」と答えています。

【今後の展望:医療とテクノロジーの融合で広がる可能性】

今回の研究は“予備試験”という位置づけで、主に実行可能性(使い続けられるか)を評価したものでしたが、
今後の本格的な試験では、血糖値の変化や合併症予防効果なども評価される予定です。

モバイルヘルス(mHealth)という新しいアプローチは、
患者さん自身の“生活の中”で医療支援が受けられる仕組みです。

スマホやウェアラブル機器を活用することで、
「忙しくてもできる運動習慣」や「一人じゃないと感じられる支援」が得られる可能性があります。

特に、地方や通院が難しい人にとっては大きなメリットとなるでしょう。

【まとめ:運動は“できる”ことからスタート】

糖尿病治療において、運動は薬と同じくらい大切な治療のひとつです。
ですが、「続けること」が一番の課題でもあります。

今回の研究は、テクノロジーを活用すれば運動を習慣化できるという希望を示してくれました。

無理な運動を急に始める必要はありません。
まずは、1日10分のウォーキングや階段の利用から始めてみませんか?

そして、スマホアプリなどのサポートツールも上手に使いながら、
“自分らしく”運動を続けていきましょう。

【引用文献】

  • Nicholls AR, Kennedy S, Barber M, et al. Mobile Health Biometrics to Enhance Exercise and Physical Activity Adherence in Type 2 Diabetes (MOTIVATE-T2D): a decentralised feasibility randomised controlled trial delivered across the UK and Canada. BMJ Open 2025;15:e083075. doi:10.1136/bmjopen-2024-083075

【当院のご案内】

当院では、糖尿病をはじめとした生活習慣病に対し、
専門医による運動・栄養・薬物療法の多角的なサポートを行っています。
最新のCTによる内臓脂肪測定やAI解析付きの胸部レントゲン、
糖尿病でお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。